ルロワ=グーラン『身ぶりと言葉』/司修『本の魔法』

日曜日。晴。
アンドレ・ルロワ=グーラン『身ぶりと言葉』読了。ああ、しんどかった。

身ぶりと言葉 (ちくま学芸文庫)

身ぶりと言葉 (ちくま学芸文庫)

母が図書館から借りてきたものをまた借りた、司修『本の魔法』読了。著者は画家であり、装釘家であり、小説家であるそうだが、不明にして知らなかった。本書は、装釘した本の作者と著者との思い出話などを綴ったものであり、とてもいいものだった。これ自身が文学になっている。ひとつ挙げるなら、網野善彦氏と著者の共著である、歴史絵本についての話だろうか。網野氏の誠実な人柄があらわれていて、ちょっと感動した。河合隼雄さんの(つくり)話も面白かったし、他の文学者たちは、個性の強い、一流の物書きばかりで、彼らのエピソードが詰まらないわけがない。文章は奇を衒ったところはまったくなく、こちらの心に染み入ってくるようなもの。いい読書になった。
本の魔法

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