『正法眼蔵随聞記』/ツェムリンスキーの室内楽/秋月龍萊『鈴木大拙の言葉と思想』

曇。
正法眼蔵随聞記』読了。古田紹欽訳注。

正法眼蔵随聞記―付現代語訳 (角川文庫 黄 20-1)

正法眼蔵随聞記―付現代語訳 (角川文庫 黄 20-1)

秋月龍萊『鈴木大拙の言葉と思想』読了。正直言って、秋月師はちょっと苦手。大拙師があれだけ認めているのだからとは思うのだが。悟っているそうだが、あんなに人を謗ってよいのかなあと思う。大拙師に認められたことがたくさん出てくるが、もちろん単純な自慢ではないですよねえ… まあ悟っていない者にはわからないのだろうな。
鈴木大拙の言葉と思想 (講談社現代新書 103)

鈴木大拙の言葉と思想 (講談社現代新書 103)


ツェムリンスキーの室内楽を聴く。チェロとピアノのための3つの小品、チェロソナタクラリネット三重奏曲op.3。どれも作曲家が二十代のときの作品で、瑞々しい曲に仕上がっている。ツェムリンスキーというと、マーラーシェーンベルクを結ぶ作曲家というような解説を読んだことがあるのだが、これらの作品は、シューマンや、とりわけブラームスの影響を受けたような、後期ロマン派的な印象を与えるものだ。あまり演奏されないし、CDもほとんど出ていないようだが、充分魅力的である。中でも、ブラームスの曲と編成が同じであるクラリネット三重奏曲は、特にいい曲だと思う。ロマン派の室内楽が好きな人なら、一聴の価値があるのではないか。
ツェムリンスキー:チェロ・ソナタ 他

ツェムリンスキー:チェロ・ソナタ 他

  • アーティスト: ツェムリンスキー,オトマール・ミュラー(Vc.),クリストファー・ヒンターフーバー(Pf.),エルンスト・オッテンザマー(Cl.)
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 2008/06/11
  • メディア: CD
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