リルケ『ドゥイノの悲歌』/赤瀬川原平『個人美術館の愉しみ』/水町勇一郎『労働法入門』

曇。
リルケ『ドゥイノの悲歌』再読。繰り返し読む。しかし、いかに手塚富雄の名訳とは云え、詩を翻訳で読まねばならないとは… それとも、錆びついたドイツ語で読む? (けれども、反対のことを云うようだが、翻訳でもすばらしいな、このリルケは。)

ドゥイノの悲歌 (岩波文庫)

ドゥイノの悲歌 (岩波文庫)

赤瀬川原平『個人美術館の愉しみ』読了。赤瀬川ファンとしては、久々の新刊で嬉しかった。いちいち云っておかないといけないかもしれないので、云っておくと、赤瀬川原平はまぎれもない本物である。お年を召されて角が取れ、飄然という感じになり、これはこれでいいのだ。吉田秀和さんの評論を読んでいると音楽が聴きたくなって仕方がなくなるのに似ていて、赤瀬川さんの本を読んでいると、絵が見たいな、絵を見るっていいなと思う。本書は日本の個人美術館を巡る旅で、自分も地元に近いあたりで行ってみたいところが幾つもあった。最近はやはり深刻な不景気のせいで、名古屋あたりでも碌な美術展がないから、個人美術館というのは穴場かなとも思う。
個人美術館の愉しみ (光文社新書)

個人美術館の愉しみ (光文社新書)

水町勇一郎『労働法入門』読了。基礎知識ということで。一生懸命やわらかく書こうとしている部分もあるが、事実の退屈な羅列という部分もある。まあ、仕方がないのかな。
労働法入門 (岩波新書)

労働法入門 (岩波新書)