高野山・南紀家族旅行(第二日)

根来寺・国宝の大塔

朝、宿坊で目覚める。六時からの勤行に参加。総持寺の勤行は、客には別にきついことなどはまったくない。厳粛なお勤めを見て焼香するだけで、椅子に座っていればよい。説法も入れて1時間強あるが、自分には意外と短く感じられたとだけ言っておこう。うわさ(?)通り、お勤めでは理趣経を読んでいた。どこかしら音楽のよう。
 えらい人の説法は即興的なものだと思うが、軽い(?)のにじつに中身があって、感銘させられたのは嬉しい意外さだった。さすがに高野山まで来ると、まだこのようなお坊さんがいるのだなあと思わされた。
 朝食もまた美味しい。給仕も昨日と同じ若いお坊さんとのトークが楽しかった。総持寺の宿坊体験は、暴風雨の中の救いだった。真砂君、ありがとう。とても楽しかったです。

 雨は今日は弱い。予定より早く山を降りることにする。高野山から南海で橋本まで。(橋本ではJRと連絡しているのだな。20年前にJR橋本駅で途中下車したことがあるが、往時はこうではなかった。)ここからレンタカーで、南紀白浜まで行く予定だ。
 根来寺へ。寺近くで変な道に入ってしまったのだが、怪我の功名で巨大な山門を発見。ここは分りにくいだろうな。国宝の大塔へ。これは素晴しい。ここは新義真言宗の寺なので、中が立体曼陀羅になっている。根来寺はかつて一大勢力であり、秀吉に攻められるのだが、その時の鉄砲の弾痕が残っている。
 雨の中を阪和自動車道を使い、1時間強で湯浅の道成寺へ。安珍清姫伝説の道成寺である。国宝の千手観音や藤原時代の仏像などがあるのだが、あまりよくわからない。というか、さほどでもないと思うのだが。

 高速道路でさらに南下。南紀白浜の白良荘グランドホテルに着いたころは、雨が相当に激しくなる。こんな天気なのに結構客はいるが、それでもどうやらキャンセルがあったらしく、1ランク上の部屋を提供されたのは喜んだ。昨日は温泉ではなかったので、やはり温泉はいいなあなどと思う。しかし、食事は評判がいい筈なのだが、で、さらに追加料金も払ったのだけれども、まあホテルではありふれた料理。初めて食べたなら感激するかも知れないが、ああ、舌が肥えてしまったのであることよ。
 それよりも、台風情報が気になる。外は猛烈な暴風雨で、台風の速度が遅すぎるため、明日が心配。どうもJR紀勢線はダメみたいだ。どうするか。