佐藤泰志『黄金の服』/モーム『マウントドレイゴ卿/パーティの前に』

日曜日。曇。
カルコス。
佐藤泰志『黄金の服』読了。実際に暴力が描かれているかどうかとは別に、佐藤泰志の小説には、暴力的なもの、荒々しいものを感じる。ちょっと中上健次を思わせないでもない。

黄金の服 (小学館文庫)

黄金の服 (小学館文庫)

モーム『マウントドレイゴ卿/パーティの前に』読了。モームは好きな作家で、これまでにもかなり読んできた。本書に収録された短編も、ほとんどは既読であったが、繰り返し読んでもじつに面白い。起承転結があって落ちもある、短篇のお手本のような作が並んでいる。またモームは、過去の翻訳からして良いものが多いが、本書も翻訳ということを忘れて読めるものだと思う。モームは通俗? いや、大人のための文学ですよ、これは。
マウントドレイゴ卿/パーティの前に (光文社古典新訳文庫)

マウントドレイゴ卿/パーティの前に (光文社古典新訳文庫)