岡本太郎の宇宙4『日本の最深部へ』

雨。
岡本太郎の宇宙4『日本の最深部へ』読了。月並な言い草だが、何とも凄いパワーだというしかない。普通なら矛盾と思えるものをたくさん抱え込んでいながら、極めて繊細にしてクリアでもある。滅茶苦茶なことを言っているように見えて、至極論理的。独特の文章の力。(平凡なことを云うが、大阪万博で残ったのは、「太陽の塔」だけではないか。)いやあ、読んでみてまったく面白かった。例えば高野山を訪れて、太郎は残っている密教美術のつまらなさを直ぐに見抜いてしまうのだが、両界曼荼羅には激しく反応している。その直感力の確かさ。