サミュエル・ジョンソン『幸福の探求』/ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』

雨。
サミュエル・ジョンソン『幸福の探求』読了。副題「アビシニアの王子ラセラスの物語」であるが、もとはこれが原題。『カンディード』と比べたら、それはやはりヴォルテールの方が才気煥発に思える。ちょっとぬるい。でも、朱牟田夏雄氏の翻訳は、さすがに安定感がある。

G・ガルシア=マルケス予告された殺人の記録』読了。野谷文昭訳。傑作。物語としても面白いし、凝った構成が読み手をぐんぐん引っ張っていく。多面的な視点から書かれていて、それが事件を少しづつ明らかにしていくのが非凡だ。訳文も見事。
予告された殺人の記録 (新潮文庫)

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

ここのところ、読書力がいまひとつ。