田中秀臣、上念司『震災恐慌!』/ペライアの弾くバッハ

晴。

田中秀臣と上念司の共著『震災恐慌!』読了。副題「経済無策で恐慌が来る!」。従来のリフレ派の主張に加え、震災後の経済政策への提言を行っている。だから、主張の半分は目新しくはない(といっても、昭和初期との比較などは、自分には新鮮だった)かも知れないが、しかし、どうしてこれが日本人の常識にならないのか。もう繰返し言われてきたことなのに。まあ、「日銀はやる気なし」といわれても、殆どの人は「まさか!」と思ってしまうのだが、事実だから仕方がない。どうして日銀はこうひどいことができるのだろう。日本が没落しても、自分らに責任が降り懸らないなら構わないというのは、ちょっと信じられない事実である。いや、信じられない人は本書を読みましょう。わかりやすいです。
 本書で、震災対策に「これはやってはいけない」ということ。その一。増税。その二。日銀の金融引き締め。その三。復興資金の逐次投入。すべきこと。復興資金として国債を発行し、日銀に引き受けさせる。そして、デフレからの脱却。以上。

震災恐慌!?経済無策で恐慌がくる!

震災恐慌!?経済無策で恐慌がくる!


マレイ・ペライアの弾く、バッハのパルティータ第二番、第三番、第四番を聴く。バッハの魅力を充分に堪能できる演奏だ。ピアノで弾くバッハとしては、もっとも中庸を得たものと云えるだろう。多くの人に薦められるバッハ・アルバムである。シュトックハウゼンを聴く。