安永祖堂『笑う禅僧』/『澁澤龍彦 ドラコニア・ワールド』

曇のち雨。
プール。アピタとその本屋。「レコード芸術」誌の吉田秀和さんの連載を立ち読み。
安永祖堂『笑う禅僧』読了。大変な書。日録に書く。

笑う禅僧─ 「公案」と悟り (講談社現代新書)

笑う禅僧─ 「公案」と悟り (講談社現代新書)

集英社新書ヴィジュアル版『澁澤龍彦 ドラコニア・ワールド』を繙読する。澁澤の家の中のコレクションの美しい写真と、著書からの断片的な引用からなる本で、澁澤ファンとしては何とも魅力的である。写真を見ながら彼の端正な文章を読んでいると、本当に澁澤は稀有な文章家だったという思いを強くする。あのように豊かな想像力を養っていたからこそ、日本語最高の文章家のひとりとなれたのだ。彼の書物は、我々の宝物である。想像力というものが痛めつけられ切っている現代だからこそ、彼の文業はますます燦然と光芒を放ってきているのである。
澁澤龍彦 ドラコニア・ワールド <ヴィジュアル版> (集英社新書)

澁澤龍彦 ドラコニア・ワールド <ヴィジュアル版> (集英社新書)


この頃、ちくま学芸文庫の元気がないような気がする。毎月いろいろ買うことは買うのだが、「こんなのが出たのか」と驚き、ワクワクするような感じを久しく味わってない。辛うじてヴィトゲンシュタインの『青色本』だとか、ゲーテの自然科学論集だとかくらいではないか。いや、こんなことを云うのも、学芸文庫には期待しているからなのですよ。
期待の勝手なリスト(順不同):

まだ他にもあるかな。後で付け足そう。