山田詠美『快楽の動詞』/パガニーニのヴァイオリン協奏曲

雨のち曇。
山田詠美『快楽の動詞』読了。惹句に「抱腹絶倒」とあるが、著者は軽妙に書いているつもりなのだろうけれど、たぶんかなりマジである。だから、クリティカルすぎて、あんまり笑えなかった。「駄洒落の功罪」なんて、マジすぎて怖い。だが、「口の増減」は例外的。しかし、こんなのに笑っている自分を考えると、「やっぱりな」と自分で思わないでもない。

快楽の動詞 (文春文庫)

快楽の動詞 (文春文庫)


パガニーニのヴァイオリン協奏曲第一番を聴く。ヴァイオリンはサルヴァトーレ・アッカルド。この曲は初めて聴くが、曲調は大時代的なもので、正直言ってうんざりさせられるところもある。しかし、終楽章はちょっとモーツァルトを思わせる感じで、これは悪くない。アッカルドのヴァイオリンは音楽的であるが、もっと派手に技巧を振り撒いてもいいような曲だと思う。
 第二番も聴いてみる。これも初めて。第一番と比べるとだいぶ落ち着いているが、それゆえ第一、第二楽章はちょっと退屈にも聞こえる。終楽章は有名な「ラ・カンパネラ」であるが、オーケストラは刺身のつまで、リストの編曲の方が曲としてはずっといい。
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番「ラ・カンパネッラ」

パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番「ラ・カンパネッラ」