澁澤龍彦 西欧作家論集成(下)

曇。
澁澤龍彦 西欧作家論集成(下)』読了。何とも凄い。例えば「ジャン・ジュネ論」の見事なことと言ったら。到底及び難いと云わざるを得ない。

しかし、いま高山宏の翻訳した『独身者の機械』を読んでいるのだが、散文家としては、高山は澁澤にだいぶん劣ると思わずにはいられない。高山の散文には、何か重要なものが抜けているのだ。本書も澁澤が訳してくれていたなら…と思ってしまう。