量義治『西洋近世哲学史』

晴。
量義治『西洋近世哲学史』読了。西洋哲学へのキリスト教の関与に目配りした哲学史である。特にカントにおいて、いかにキリスト教が必須になっているのかということは、個人的にインパクトがあった。これではカントが読めていなかったなと、思わされた。とりわけ『実践理性批判』は、再読してみる必要があるかもしれない。当り前の話であるのかどうか、とにかくカントも、敬虔なキリスト教徒だったのである。その哲学も、やはり神なしではいられなかったのだ!
 なお、本書の原本は、放送大学のテキストである。放送大学のテキストには、なかなか読み応えのあるものが少なくないと思う。

西洋近世哲学史 (講談社学術文庫)

西洋近世哲学史 (講談社学術文庫)