マッツィーニ『人間の義務について』/ル・クレジオ『悪魔祓い』/井田徹治『生物多様性とは何か

晴。
マッツィーニ『人間の義務について』読了。

マッツィーニ 人間の義務について (岩波文庫)

マッツィーニ 人間の義務について (岩波文庫)

ル・クレジオ『悪魔祓い』読了。
悪魔祓い (岩波文庫)

悪魔祓い (岩波文庫)

井田徹治『生物多様性とは何か』読了。「生物多様性」についての本は、これまでも時々読んできたが、それで思うに、現代の「種の大量絶滅」を逆転させることは、本当に厳しいのだ。それは、生物多様性を維持しようという意思より、貧困、「生きていくため」のビジネス、そして我々の「無知」と「怠惰」の方が、遥かに大きいからだ。もちろん、これを逆転させることは不可能とは云えないし、そのための取り組みをしている人たちも、少なくないことは確かではあるが。あとは、我々の所有している「技術(テクノロジー)」の問題もある。我々は今、強力すぎる「技術」を持っていて、それで何をなしえてしまうか、知らないのである。
 人類もいつかは滅亡することは間違いない。我々にはもしかしたらそろそろ、「滅びの哲学」「滅びの倫理学」「滅びの美学」といったものが、必要なのかも知れない。そのときは、他の生物種にあまり迷惑をかけないようにしたいものだと、つくづく思う。
生物多様性とは何か (岩波新書)

生物多様性とは何か (岩波新書)