晴。
『澁澤龍彦 西欧芸術論集成(下)』読了。澁澤は既に時代遅れだとか、乗り越えられたとかいう人もいるようだが、とんでもない話である。そういう浅はかなことをいう奴は、碌な文章が書けないに決っている。例えば本書の、「悪魔のエロトギア 西欧美術史の背景」を読んでみるがいい。西欧美術史に関して、これほど的確な文章を書ける人間が、今の日本のどこにいるか。我々は、自分たちの想像力の貧しさを、どれだけ痛感しても足りないほどである。
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ジュリアードSQの演奏で、ラズモフスキー第一番を聴く。終楽章は、思わず足でリズムをとりたくなる恰好よさだ。夜更し。