石田瑞麿『女犯』/清水徹『ヴァレリー』

曇。
プール。今日はしんどかった。アピタとその本屋。
石田瑞麿『女犯』読了。地道な文献研究であり、労作だ。

女犯―聖の性 (ちくま学芸文庫)

女犯―聖の性 (ちくま学芸文庫)

清水徹ヴァレリー』を一気に通読する。これまで専ら「知性の人」と言われてきたヴァレリーだが、本書は、詩人の愛した四人の女性との恋愛遍歴を軸に、「感性の人」としてのヴァレリーを描き出している。著者の古典的な文体と、引用されるヴァレリーの言葉との混淆が心地よい。これまで、ヴァレリーの知性は自分の能力をかなり超えていたのだったが、それでも、ヴァレリーを読んでみたいという気持ちが、また強くなってきた。それにしても、ヴァレリーは文庫など、手に入りやすいエディションで、もっと出されてもよいのではないか。
ヴァレリー――知性と感性の相剋 (岩波新書)

ヴァレリー――知性と感性の相剋 (岩波新書)