藤原正彦『祖国とは国語』/鮎川信夫と吉本隆明の『対談 文学の戦後』

晴。
藤原正彦『祖国とは国語』読了。

祖国とは国語 (新潮文庫)

祖国とは国語 (新潮文庫)

鮎川信夫吉本隆明の『対談 文学の戦後』読了。戦中派の二人として、江藤淳の政治感覚は、戦争体験の違う自分らとは、核になっているものが違うという話が出てくるが、それを思うと、今の「アラフォー」世代である自分など、そもそも核になるものがあるのだろうか、と思えてならない。いつもながら、こうした本を読むと、自分の内面の貧しさには、いっそ驚かされるくらいだ。固執するものがまったく無いわけではないが、戦争体験などには及びもつかない。下らないナルシズムを破壊すれば、残るのは空疎だけ、ということにならないか。
対談 文学の戦後 (講談社文芸文庫)

対談 文学の戦後 (講談社文芸文庫)