福岡家族旅行(第二日)

観世音寺

ホテルを車で出発、宮地嶽神社へ。商売の神様ということもあって、御利益を願う。宮地嶽古墳というのがあるらしいというので奥へ行くと、実に立派な石室があって驚く。飛鳥の石舞台と比べられるほど。今は御不動さんが祀ってあるが、この高いところにこれほど大きな石室が造れるのだから、名もなき相当な豪族がいたのだろうと想像される。さすが福岡、大陸に近く、早くから土地が開けていたのだろう。副葬品も見事らしい(というのは、実はこれもたくさん九博にあった)。そうそう、桜がきれいだった。満開から少し散ったという程度。
 高速道路を使って大宰府へ。ICを降りるとすぐ水城が見える。天満宮門前の「やす武」で昼食。おいしい蕎麦だった。焼いた梅ヶ枝餅(名物)も美味。
 天満宮に参拝。すばらしい楠などの巨木が何本もある。例の梅の樹(の恐らく子孫)もあり。歩いて九州国立博物館(九博)へ。MOA美術館をもろに意識したような幻想的な連絡通路が楽しい。建物自体も意欲的な建築である。考古学関係の展示物中心で、遮光器土偶や火炎土器など、学校の教科書や資料集にあるようなものそのものがあったりして、内容は充実、全部見るのが大変なほど。
 そこから車でカーブの多い山道を登って、大野城の「百間石垣」を探す。見つけたときは思わず歓声、よくもまあこんなところに立派な石垣をと思わせる。白村江の敗北の後、大和政権は、水城とこの大野城を慌てて拵えたのだった。
 山を一周して大宰府政庁跡へ。特に何もなく、遺構が残っているだけ。
 近くの観世音寺へ。ここは気に入った。参道からして気持ちのよい並木道で、宝物館の仏像十体ほどが素晴しい。品格のある仏像が何体かある。
 車を返してホテル大観荘へ。設備は少々古いが、源泉掛流しの温泉と料理は満足して寝る。