小沢一郎氏の秘書逮捕について、絶望的に

政治の話はすまいと思っていたのだが、あまりに非道いので。一市民であるから、裏の情報などはまったく知らないが、小沢一郎氏と同じことをやっている自民党の議員が追及されないというのは、どう考えてもおかしい。金額の多寡の問題ではないであろう。献金を返せばいいというなら、小沢氏だって同じである。検察は、小沢氏をハメるために秘書を逮捕したと思われても仕方ない。
 マスコミも非道い。小沢氏の秘書は(いや、小沢氏本人も)既に犯罪者扱いである。まだ、逮捕されただけであるのに。その根拠はみな、「関係者の証言」「関係者によると」「関係者の話では」などという、得体の知れない「関係者」の漏らした情報なのだ。ちょっと、松本サリン事件のときの悪質なマスコミ報道を思いだしたが、こんな報道をされてはどうしようもない。批判精神のかけらもない。大本営発表をそのまま報じた前大戦のときから、何ほどの進歩もない。
 検察もマスコミもこうでは、何のしようもない。日本はこんな国なのかと思うと、暗澹としない方がどうかしている。


もう少し書いておこうか。秘書逮捕の理由は「虚偽記載」である。何かを「虚偽」に「記載」したということで、それは、西松建設からの「直接的な」献金だったにもかかわらず、政治団体からの献金だったと「虚偽に」「記載した」ということかと、一見思われる。しかし、検察の見解でも、政治団体からの献金だったことは、認めているのだ。これは、明らかに「虚偽記載」ではない。そして検察側の言い分は、秘書が西松建設からの献金だと「知っていた」のが罪だ、というように、論点をずらしている。しかし、自民党の議員ですら云っているように、政治団体にどこから金が流れ込んでいようと、そのこと自体は問わないというのが、当り前だったのだ。検察は、そこのところが法律に抵触すると、勝手にルールを変更しているのである。こんなのは、後出しジャンケンのようなもので、これがまかり通ったら、どんな人だって罪人にできる。怖しいというのはこのことである。