2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

こともなし

晴。 ほぼ一日中仕事。 寝る前に、バルトークの「管弦楽のための協奏曲」を聴く。指揮はブーレーズ、シカゴ響。迫力もテンポも緻密さも、文句のつけようはない。終楽章など、あまりの完璧さに呆れるほど。しかし、ちょっとテンポが速すぎるのではないか。冒…

石井良助『天皇』/中沢新一『熊から王へ』

晴。 今日から普通人並みに早起き。雑誌の新聞広告によると、佐藤優さんは月三百冊読むのだそうな。忙しいのにスゲエなあ… 故・米原万里さんは一日七冊という話だったから、ひと月三十日として、単純計算で月二百十冊。うーむ… 最近は多読をむしろ否定する傾…

澁澤龍彦『私の戦後追想』

日曜日。晴。何という暑い夏ですか。 十時間くらい寝る。図書館。カルコス。 元気が出ませんね。明日からひと月忙しいので、気が紛れてちょうどいいかも。まあ、今までもこういうことは何度もあった。活字が読めないときは、何か本を買ってくるに限る。なの…

坂本龍一「LACK OF LOVE」

晴。 坂本龍一「LACK OF LOVE」を聴く。このディスクを聴くのは久しぶりだ、というか、何度目なのだろう。もともとゲームのための音楽らしく、そんなのは坂本にしてはめずらしい。全篇音源はコンピュータによるものだが、ゲーム音楽云々は関係なしに充分聴け…

コルタサル『遊戯の終わり』

晴。酷暑。気温が三七度を超えている。 コルタサル『遊戯の終わり』読了。短篇集。各短篇ひとつの様々なアイデアのもとに書かれた作品が多いが、アイデア自体は、例えばボルヘスと比べてさほど鮮やかというわけではない。アイデアが、あるのだろうがよくわか…

池田亀鑑『平安朝の生活と文学』/中沢新一『人類最古の哲学』

晴。暑い。 池田亀鑑『平安朝の生活と文学』読了。題名どおり、平安時代の(貴族の)生活を、文学作品などを手掛かりに、断章形式で述べたもの。じつに詳しく調べてあって、一種の辞書としても使えそうだ。平安朝の生活と文学 (ちくま学芸文庫)作者: 池田亀…

田中淳夫『森林異変』/『淮南子』

晴。 田中淳夫『森林異変』読了。日録に書く。森林異変?日本の林業に未来はあるか (平凡社新書)作者: 田中淳夫出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2011/04/16メディア: 新書購入: 3人 クリック: 8回この商品を含むブログ (5件) を見る『淮南子』読了。訳注「淮…

こともなし

晴。 引き続き、調子悪し。でも、たぶんもう大丈夫。

セリーヌ『なしくずしの死(下)』

晴。 市役所。 L‐F・セリーヌ『なしくずしの死(下)』読了。本書は一見自伝風であるが、著者の少年時代は何不自由のないもので、本書に書かれたような悲惨なものではなかったらしい。だから、本書は「想像力で」書かれたものであるわけだが、それは本書の…

マンドル、ショー『場の量子論(1)量子電磁力学』/岡倉天心『茶の本/日本の目覚め/東洋の理想』/串田孫一『古典との対話』

日曜日。雨。 十時間くらい寝る。 きゃりーぱみゅぱみゅを聴く。夾雑物のない打ち込みの音楽は、ちょっとどこへ連れて行かれるかわからないな。今は、これが普通なのだよね。この音楽は、声以外にアコースティックな部分って、あるのだろうか。ぱみゅぱみゅ…

こともなし

雨。 引き続き、調子が悪い。仕事のみ。早く寝る。

こともなし

雨。 うーむ、調子悪いです。これはちょっと尾を引きそう。 # 実力者の演奏が聴きたくなり、クラウディオ・アラウのピアノ、ジュリーニの指揮フィルハーモニア管の演奏で、ブラームスのピアノ協奏曲第一番を聴く。もちろんアラウもジュリーニも実力者で、安…

若桑みどり『イメージの歴史』/ヤコヴ・M・ラブキン『イスラエルとは何か』

晴。酷暑。 若桑みどり『イメージの歴史』読了。著者のホームグラウンドは、ルネサンスの芸術史だろうが、著者はそれだけに留まらず、幅広い学識をもっておられる研究者である。本書も、西洋美術の全領域を対象にして、イメージの歴史という大きなテーマに挑…

本田靖春『評伝 今西錦司』

晴。猛暑。 本田靖春『評伝 今西錦司』読了。今西錦司というと、自分のイメージとしては、棲み分け理論、サル学、独自の進化論・社会論の提唱者といった、自然科学者という像だったのだが、本書を読むと、今西は終生登山家であり、探検家だったことがわかる…

由良君美『椿説泰西浪漫派文学談義』

晴。

堀江敏幸『振り子で言葉を探るように』/安藤寿康『遺伝子の不都合な真実』

休日。晴。 図書館から借りた、堀江敏幸『振り子で言葉を探るように』読了。書評集。文芸書をじつによく読んでおられるな。脱帽してしまう。しかし、書評というのは粗筋をまず書かねばならないそうだが、自分は読みたい本の粗筋が書いてあると、どうして読者…

マルクス『共産主義者宣言』

日曜日。曇。 ポリーニの弾くベートーヴェン、ピアノ・ソナタ第三十番を聴く。昔から聴き続けてきた録音だが、不思議なことに、二十代の頃に聴いていたのと同じような感動を覚える。あれから、好みも聴く音楽も随分変わってきたように思うのだが。ベートーヴ…

青柳瑞穂『ささやかな日本発掘』/井田喜明『地震予知と噴火予知』

曇。 青柳瑞穂『ささやかな日本発掘』読了。乾山や光琳を発見する話は面白かったが、全体として感心しなかった。どうも悪しきディレッタントの文章としか思えない。…ではあるのだが、反省することもある。著者はどうやら「繊細で美しい日本」というやつがわ…

上村勝彦『インド神話』

曇。 上村勝彦『インド神話』読了。インド神話は、固有名詞が覚えにくいな。主神インドラは、ギリシア神話のゼウスに似て、まことに弱い。優秀な修行者が出ると、人間なのに、その力に恐れを感じて堕落させようとしたり、滅ぼそうとしたりする。それも自分で…

パヴェーゼ『祭の夜』

雨。 パヴェーゼ『祭の夜』読了。岩波文庫のパヴェーゼも、これで四冊目である。まだ続きそうな感じで、嬉しい企画だ。本書は、パヴェーゼの遺稿からカルヴィーノが編んだ短篇集で、パヴェーゼの小説の出発点となるものである。実際、長編小説のプロトタイプ…

こともなし

曇のち雨。初蝉。 ラーメン「麺丸」にて昼食。和風冷やしつけ麺850円。おいしゅう御座いました。この辺でも、つけ麺が流行ってきているし、自分も好きだ。最近は、ラーメンと云っても千差万別だな。果して同じカテゴリーに入れられるのか疑うくらい。「麺丸…

東浩紀、桜坂洋『キャラクターズ』/佐渡裕『僕はいかにして指揮者になったのか』

晴。大垣。 東浩紀と桜坂洋の共作『キャラクターズ』読了。小説。まさしく本書で言われているとおり、著者のひとりである東浩紀(が主人公である)始め、様々な固有名詞(つまり実名)がキャラとして消費されるところが面白い。そしてそれ以上のものではない…

宮本常一『生きていく民俗 生業の推移』/L‐F・セリーヌ『なしくずしの死(上)』

晴。 プール。アピタとその本屋。 宮本常一『生きていく民俗 生業の推移』読了。日本で「職業」というものが如何に生じてきたか。古代から考察している。本書をまとめるに当っては、戦後の職業観の変化が、著者に与えた影響を見逃すことはできまい。はっきり…

ル・サージュ中心の、シューマンのピアノ付き室内楽曲全集

最近ずっとシューマンの室内楽を聴いているので、特にピアノ・トリオの選択肢が欲しく、BOXセットを購入する。本日落手(しかしアマゾンだと、在庫があればすぐ来るね)。ピアニストのル・サージュが中心で、シューマンの室内楽のうち、ピアノが入っている曲…

高田里惠子『女子・結婚・男選び』

日曜日。晴。 カルコス。 高田里惠子『女子・結婚・男選び』読了。高田里惠子氏の新書で、この題を見ては、買わずにはいられないではないですか。一読、大傑作! 女性はこういう風に結婚相手を選ぶのかと知ると、うすうす気づいていたとは云え、ほとんど戦慄…

『ヴァレリー・セレクション(上)』/橋本治、内田樹『橋本治と内田樹』

晴。 原発プラントで働いて来られた方の手記を読む(参照)。arz2bee さんのブログ(参照)で教えられた。これを読んで思うのは、我が国では事実を知るということが、如何になおざりにされているかということだ。こうした事実を知り、普通に考えれば、原発問…

こともなし

雨。 冴えない。元気もあまりなし。或る執着を破壊しようとしている。 ヴァレリーを読む。 昨日と同じく、シューマンのピアノ四重奏曲を聴く。演奏者は、ユボーのピアノにヴィア・ノヴァSQのメンバー。このエラートのシューマンの室内楽全集は、演奏者のスタ…

福田歓一『ルソー』

曇。散髪。 福田歓一『ルソー』読了。ルソー (岩波現代文庫)作者: 福田歓一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/06/16メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る# シューマンのピアノ四重奏曲op.47を聴く。グールドのピアノと、ジュリアードSQの…

ダンセイニ『時と神々の物語』

晴時々雨。 ブラームスのピアノ四重奏曲第二番の第二楽章が、頭の中でぐるぐる回っているので、これはもう聴く。この曲には、リヒテル+ボロディンSQの超絶的な名演があるのだが、ここはヴァーシャーリがピアノを弾いている演奏にする。後のメンバーはブラン…

柴田元幸『つまみぐい文学食堂』

雨。 柴田元幸『つまみぐい文学食堂』読了。人気の翻訳家のエッセイ集。自分と感覚がまったくちがう人だなと思う。正直読んでいてダサくて苦痛なところが多かったが、こんな修行の機会を逃す僕ではない。もちろん最後まで読みましたとも。ただ、抱腹絶倒とさ…