2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

玄侑宗久『福島に生きる』/A型インフルエンザに罹りました

晴。 昨晩「そんな格好をしていると、風邪ひくよ」といわれても生返事していたら、見事に風邪をひいてしまった。仕事もあるのに、しまったことをした。 ぼんやりする頭で、玄侑宗久『福島に生きる』読了。福島に住む人が、今回の原発災害で実際にどのように…

フルトヴェングラー指揮の田園交響曲/『十蘭レトリカ』

晴。今夜は本当に冷える。 プール。イオンとその本屋。 どういうわけか、ベートーヴェンの交響曲第六番、いわゆる田園交響曲が聴きたくなる。誰の演奏にしようかと迷った(というほど選択肢は多くないけれど)のだが、フルトヴェングラーにする。フルトヴェ…

ジョルジュ・サンド『フランス田園伝説集』/小山慶太『寺田寅彦』

日曜日。晴。まだ寒い。 ジョルジュ・サンド『フランス田園伝説集』読了。民間伝承を収集したもの。サンドがこんなことをやっていたとは。これ以降でも、フランスではこういう試みはあまりなかったらしい。ドイツではグリム兄弟が出たりとか、もともと森の文…

安達誠司『円高の正体』/谷崎松子『倚松庵の夢』/オネゲルの交響曲第二、三番

晴。寒いので、夕食はおでん。 安達誠司『円高の正体』読了。基本的にリフレ派の視点で書かれた本。つまり円高とデフレは関係があるのだが、その為替相場の変化の原因というのは、これまで素人を納得させる議論というものは管見に入らなかった。本書では、「…

菅啓次郎『狼が連れだって走る月』

晴。 菅啓次郎『狼が連れだって走る月』読了。日録に書く。狼が連れだって走る月 (河出文庫)作者: 管啓次郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/01/07メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (10件) を見る 市民公園にて

唐木順三『「科学者の社会的な責任」についての覚え書』/井筒俊彦『超越のことば』

晴。昼から雪がちらつき出した。 皮膚科。カルコス。 唐木順三『「科学者の社会的な責任」についての覚え書』読了。日録に書く。「科学者の社会的責任」についての覚え書 (ちくま学芸文庫)作者: 唐木順三出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/01/01メディ…

シェイクスピア『リア王』/池内紀『海山のあいだ』

晴。 シェイクスピア『リア王』読了。福田恆存訳。言わずと知れた、悲劇の最高峰。蔵書を閲してみたが、他に持っていないようで、どうやら初めて読むらしい。筋を知っていたのは、あまりにも有名だからか。それとも子供向きのリライト本で読んだのか。いずれ…

朝永振一郎編『物理の歴史』/石川幹人『人間とはどういう生物か』

晴。夜寒い。 朝永振一郎編(実質的には高林武彦と中村誠太郎の共著)『物理の歴史』読了。コンパクトな物理史であるが、ある程度の物理の知識がないと、つらいかもしれない。とりわけ量子力学の建設を述べたところは面倒だ。ハイゼンベルクの行列力学の誕生…

荒川洋治『世に出ないことば』/アルティン『ガンマ関数入門』

晴。車の中は暑いくらい。 プール。ラーメン「やまと」にて昼食。つけそば大盛800円。万代書店。BOOK OFF。 家の近くの自販機で150円のスポーツドリンクを買い、500円玉を入れたら、お釣りが310円だった。なぜ? # 母が図書館から借りてきたものをまた借り…

ルロワ=グーラン『身ぶりと言葉』/司修『本の魔法』

日曜日。晴。 アンドレ・ルロワ=グーラン『身ぶりと言葉』読了。ああ、しんどかった。身ぶりと言葉 (ちくま学芸文庫)作者: アンドレルロワ=グーラン,Andr´e Leroi‐Gourhan,荒木亨出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/01/01メディア: 文庫購入: 3人 クリ…

ハイドンのピアノ・ソナタHob.XVI:34/畑中章宏『柳田国男と今和次郎』

雨のち曇。 畑中章宏『柳田国男と今和次郎』読了。柳田国男と今和次郎 (平凡社新書)作者: 畑中章宏出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2011/11/15メディア: 新書購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログ (11件) を見る# ブレンデルの弾く、ハイドンのピ…

内田魯庵『貘の舌』/小川洋子『海』/斎藤宣彦『マンガの遺伝子』

雨。 「恵那」にて昼食。どうも天麩羅蕎麦ばかり食っているな。 内田魯庵『貘の舌』読了。魯庵はよく読んでいるなあ。貘の舌 (ウェッジ文庫)作者: 内田魯庵出版社/メーカー: ウェッジ発売日: 2009/08/20メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 20回この商品を含…

マックス・ウェーバー『権力と支配』/内田貴『民法改正』/ブゾーニの二曲のヴァイオリン・ソナタ

曇のち雨。 マックス・ウェーバー『権力と支配』読了。権力と支配 (講談社学術文庫)作者: マックス・ウェーバー,濱嶋朗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/01/12メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 55回この商品を含むブログ (19件) を見る 内田貴『民法改…

穂村弘『現実入門』/カミュ『太陽の賛歌 カミュの手帳1』

晴。 穂村弘『現実入門』読了。「ほんとにみんなこんなことを?」という副題がついているとおり、現実の経験値が低いほむらさんが、「皆がふつうにしている」ことを体験してみるという、大変下らないエッセイ集。笑える。町田康とほむらさんは、下らないこと…

バルガス=リョサ『密林の語り部』/原田泰『日本はなぜ貧しい人が多いのか』

晴。暖かい。 バルガス=リョサ『密林の語り部』読了。傑作。いろいろな読み方ができるだろうが、例えば「未開人」の「文明化」の問題がある。果して「文明」の名の下に、「未開」の文化を殺してしまってよいのかということ。もちろん本書には、小説としての…

「ホラー・ドラコニア」のサド『ジェローム神父』/『ニーチェの手紙』/岡野玲子『陰陽師 玉手匣1』/alva noto+坂本龍一『summvs』

曇。夜更かしで、起きるのがいつもより一時間遅くなってしまった。 プール。久しぶりに泳いだので、しんどかった。アピタとその本屋。 「ホラー・ドラコニア」のシリーズを平凡社ライブラリーに収めた、サド『ジェローム神父』読了。澁澤龍彦訳、会田誠画。…

引き続き遠山啓『代数的構造』を読む

日曜日。曇。 カルコスへ行った以外は、ずっと遠山啓の『代数的構造』を読み解いていた。なかなか進まない。第三章第一〇節「自己同型」のところが、いまひとつわからない。具体的にいうと、CがBの正規部分群になるのはわかるのだが、どうしてA(G)がB/…

(有限)群と対称群

遠山啓の『代数的構造』を読んでいたら、初歩なのだけれど、「位数nの群Gは n次の対称群 の部分群と同型である」(定理10、p.114)とあって、「ん?」と思った。本文を補足する。 のとき、 をとってGのすべての要素と群の演算を施してやると、出てきたn個のG…

桑野隆『バフチン』

晴。 桑野隆『バフチン』読了。副題「カーニヴァル・対話・笑い」。何となく山口昌男を思い出した。バフチン (平凡社新書)作者: 桑野隆出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2011/12/16メディア: 新書購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログ (14件) を見る

ジョージ・ジョンソン『量子コンピュータとは何か』/西野哲朗『量子コンピュータと量子暗号』

晴。 ジョージ・ジョンソン『量子コンピュータとは何か』読了。量子コンピュータについての啓蒙書で、ノイマン型コンピュータの作動原理の初歩から、丁寧に解説してある。要は「制御NOTゲート」を、量子を使って作ることができればいいのだ。それは実際に可…

ジャクソン・ポロック展/室生犀星『或る少女の死まで』

晴。 名古屋の愛知県美術館へ、ジャクソン・ポロック展を観に出かける。生誕100年とのことで、最近は不況のために東海地方では碌な美術展がなかったから、久しぶりの大物で期待した。実際のところ、とても面白かった。ポロックというと、ポーリングという手…

『正法眼蔵随聞記』/ツェムリンスキーの室内楽/秋月龍萊『鈴木大拙の言葉と思想』

曇。 『正法眼蔵随聞記』読了。古田紹欽訳注。正法眼蔵随聞記―付現代語訳 (角川文庫 黄 20-1)作者: 懐奘,古田紹欽出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 1988/10メディア: 文庫この商品を含むブログを見る秋月龍萊『鈴木大拙の言葉と思想』読了。正直言って、秋…

安永祖堂『禅 ぜん ZEN』/吉川幸次郎『「論語」の話』

晴。 安永祖堂『禅 ぜん ZEN』読了。安永祖堂師は本物だ。現代を生きる禅師が、ここにいる。何とも稀有なことだ。禅・ぜん・ZEN作者: 安永祖堂出版社/メーカー: 禅文化研究所発売日: 2004/06/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 3回この…

バーバラ・タックマン『決定的瞬間』/山下祐介『限界集落の真実』

休日。晴。 カルコス。 バーバラ・W・タックマン『決定的瞬間』読了。第一次世界大戦におけるアメリカの参戦が、イギリスによるドイツの暗号電報(ツィメルマン電報)の解読によって、決定的になったことを明かした本である。この電報の内容は、ドイツがメ…

大江健三郎『「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち』

日曜日。晴。 いい天気だったので、午後、カメラを持って市立図書館のところからふらふら漫歩して帰ってくる。一時間くらいの散歩だったかな。冬の日は影が長い。 大江健三郎『「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち』読了。大変な筆力。それにしても、…

こともなし

晴。 数式を含む記事を書いていたら、午前中が終ってしまった。メモを書いていくうち、図らずも、3次元の回転のベクトル表現をまとめたものになった。スピノル表現も、気が向いたらそのうち書くかも知れません。 アルバムをアマゾンで買ったので、写真を整理…

高橋康『物理数学ノート1』へのメモ(3次元の回転のベクトル表現)

昨晩、寝る前にふとんの中で高橋康の『物理数学ノート1』を眺めていて、ちょっと欄外に計算を始めたら、あっという間に三時半になってしまいました。以下、第四章第四節(Levi-Civitaの全反対称テンソル)でやった計算の、まったく個人的なメモに過ぎません…

こともなし

曇。 今日は本当に仕事だけ。疲れました。でも、これで忙しい日々はとりあえずお仕舞い。ホッとする。 しかし、大都市に住み電車で遠距離通勤し、朝早く家を出て遅く帰り、途中の車中で本を読むなどという人には、まったく敬服する。自分など、とてもそんな…

西原理恵子『パーマネント野ばら』/宮元啓一『仏教誕生』

曇時々晴。霙。 大垣。吉野家岐阜長森店にて昼食。牛丼並+卵430円。 BOOK OFF大垣バイパス店。14冊+CD13枚。誰かがまとめて売ったらしく、ナクソスやEMIのシブいCDがあった。釣果。以下ナクソス・レーベルのCDである。タリス(c.1505-1585)。パイジェッロ…

小峰和夫『満州』

曇。時雨れる。夜、雪ちらつく。冷え込みが一段と増した感じ。 BOOK OFF岐阜オーキッドパーク店。17冊+CD3枚。 小峰和夫『満州』読了。満州の歴史とは、意表をつかれる発想だ。明と女真族の関わり(十四世紀頃)から、日本の傀儡国家であった「満洲国」の終…