2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ホッブズ『哲学者と法学徒との対話』/室生犀星『愛の詩集』

晴。 風邪をひいて喉が痛い。しんどくて元気なし。 ホッブズ『哲学者と法学徒との対話』読了。哲学者と法学徒との対話―イングランドのコモン・ローをめぐる (岩波文庫)作者: ホッブズ,Thomas Hobbes,田中浩,新井明,重森臣広出版社/メーカー: 岩波書店発売日:…

外山滋比古『思考の整理学』

日曜日。晴。 カルコス。BOOK OFF岐南インター店。 外山滋比古『思考の整理学』読了。思考の整理学 (ちくま文庫)作者: 外山滋比古出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1986/04/24メディア: 文庫購入: 91人 クリック: 844回この商品を含むブログ (748件) を見る

杉浦昭典『海賊キャプテン・ドレーク』

晴。 吉田秀和さんに教えられたシベリウスを聴いて、感想を日録に書く。 杉浦昭典『海賊キャプテン・ドレーク』読了。ドレークは海賊といっても、国家の後ろ盾を持ったもので、指揮した船は「私掠船」と呼ばれた。ドレークの後ろ盾はエリザベス女王で、新大…

中上健次『十八歳、海へ』

晴。 中上健次『十八歳、海へ』読了。恐らく著者が最も初期の頃に書いた短編集。とにかく衝撃的な言葉を使おうとする意図は見え透いているが、文章の端正な骨格は、この頃から変らない。この骨格の端正さと暴力的な言葉がうまく結合し、読ませる部分は、既に…

堀米庸三『中世の光と影(下)』/井伏鱒二文集1

晴。さわやかな天気。 散髪。 堀米庸三『中世の光と影(下)』読了。著者の実見感覚は、書物だけによる知識の落し穴を教えてくれる。中世の光と影 下 (講談社学術文庫 206)作者: 堀米庸三出版社/メーカー: 講談社発売日: 1978/01メディア: 文庫購入: 1人 ク…

堀米庸三『中世の光と影(上)』

曇。 堀米庸三『中世の光と影(上)』読了。西洋中世史概説。いかにも古めかしい内容で、素人目にも時代遅れになっているが*1、しかし、西欧人には一顧だにされなくとも、日本人がよくぞここまでやった、とは思う。悲しいながらそういうことは今でもよくある…

ヴァレリー『精神の危機』/ナムコミュージアムDS/橋本省二『質量はどのように生まれるのか』

晴。夜、寒冷前線の通過。 ポール・ヴァレリー『精神の危機』読了。確かに翻訳は進歩している。ヴァレリーがもっと文庫になるといい。ところで、ヴァレリーは、第二次世界大戦が終った年に亡くなっているのだな。この有名な「精神の危機」は、第一次世界大戦…

坂本龍一と中沢新一の『縄文聖地巡礼』

雨沛然。 プールとアピタ。 坂本龍一と中沢新一の『縄文聖地巡礼』読了。日録に書く。縄文聖地巡礼作者: 坂本龍一,中沢新一出版社/メーカー: 木楽舎発売日: 2010/05/24メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 73回この商品を含むブログ (20件) を見る

アポリネール『虐殺された詩人』/高橋洋一『日本の大問題が面白いほど解ける本』/トラヴェルソ『全体主義』

日曜日。雨。 アポリネール『虐殺された詩人』読了。奇妙な書。虐殺された詩人 (講談社文芸文庫)作者: ギヨームアポリネール,Guillaume Apollinaire,鈴木豊出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (10件) を見る高橋洋一…

塚原仲晃『脳の可塑性と記憶』

晴のち曇。 自由書房EX高島屋店。 塚原仲晃『脳の可塑性と記憶』読了。脳についての本としてはかなり古いものだが、解説者も述べているとおり、今でも読むに堪える。文体からしても、力のある学者だったことは明らかだ。著者は、二十五年前の、日航ジャンボ…

西洋中世奇譚集成『聖パトリックの煉獄』/『新 物理の散歩道 第5集』

晴。 修道士マルクス、修道士ヘンリクス『西洋中世奇譚集成 聖パトリックの煉獄』読了。シリーズ第三の書。これも貴重な訳業だ。西洋中世奇譚集成 聖パトリックの煉獄 (講談社学術文庫)作者: マルクス,ヘンリクス,千葉敏之出版社/メーカー: 講談社発売日: 20…

川上ミネさんのCD

NHKで放映中の「猫のしっぽ、カエルの手」で、バックに流れているピアノ曲がふと耳に留まった。で、番組を見ていたら、そのピアニストの方が、ベネシアさんの友人として登場したのだった。この方は川上ミネさんといって、公式ホームページ(こちら)を見ると…

伊藤正敏『無縁所の中世』

晴。 カルコス。BOOK OFF。 伊藤正敏『無縁所の中世』読了。当るを幸い切りまくっている、威勢のよい歴史書だ。網野善彦も、マルクス主義と民俗学の奇妙な混淆だとして、実証的でないと切り捨てられている。著者の言うには、中世の社会を研究するのには、寺…

ロバート・コールズ『シモーヌ・ヴェイユ入門』/「井筒俊彦入門」

雨。 ロバート・コールズ『シモーヌ・ヴェイユ入門』読了。本書は単なるヴェイユ礼賛本ではない。ヴェイユが食事を軽視し、それが死期を早めたことや、彼女のユダヤ人観に対してなど、相当に辛辣な部分もある。シモーヌ・ヴェイユ入門 (平凡社ライブラリー)…

依田高典『行動経済学』

晴。 大垣。BOOK OFF大垣バイパス店。 依田高典『行動経済学』読了。日録に書く。行動経済学―感情に揺れる経済心理 (中公新書)作者: 依田高典出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/02/01メディア: 新書購入: 5人 クリック: 78回この商品を含むブログ (…

『のだめカンタービレ』24巻/宮本武蔵『五輪書』

晴。暑い。 プールは混んでいた。アピタとその本屋。 二ノ宮知子『のだめカンタービレ 24巻』読了。番外編で、オペラの話。自分はオペラは好きになれないが、これは面白かった。のだめカンタービレ(24) (KC KISS)作者: 二ノ宮知子出版社/メーカー: 講談社発…

ヴェーユの哲学講義/中西進『日本人の忘れもの1』

日曜日。晴。 シモーヌ・ヴェーユ『ヴェーユの哲学講義』読了。「パスカルが深く感じとったように、『時間は存在が無であるという感情をうみだす源泉』です。人間に考えることをこれほどまでに恐れさせているのは、時間が逃れさるものだという事実です。『気…

ミシェル・フーコー『自己と他者の統治』/坪内祐三『私の体を通り過ぎていった雑誌たち』

晴。 ミシェル・フーコーのコレージュ・ド・フランス講義(1982-83年度)『自己と他者の統治』読了。パレーシアについて。古代ギリシアの文献のテクスト分析に、過度に淫している印象を受ける。自己と他者の統治 コレージュ・ド・フランス講義1982-1983 ミシ…

高橋悠治対談選

晴。 琴塚の中華料理「龍園」にて昼食。味はまあ普通としかいいようがないが、ラーメンセットはあの量で750円は安い。 季節のせいか、強烈に眠い。 『高橋悠治 対談選』読了。対談した相手で言うと、まず浅田彰が格好いい。今でも刺激を受ける。山口昌男は、…

河合隼雄『心理療法入門』/佐々木正人『知性はどこに生まれるか』

晴。 写真屋。カルコス。 河合隼雄『心理療法入門』読了。著者のどの本にも見られる深い洞察を読むと、著者の死に方の意外性というか、不思議さを思わずにはいられない。とても信じられないのだ。これをどう考えるべきなのかは、これからの課題であろう。編…

高橋和夫『スウェーデンボルグの思想』

晴。 高橋和夫『スウェーデンボルグの思想』読了。際物的ではない、スウェーデンボルグをきちんと紹介した本。スウェーデンボルグの邦訳書自体が、入手しやすいエディションで出るといいのだが。シュタイナーなどはちくま学芸文庫がかなり入れているので、こ…

秋月康夫『輓近代数学の展望』

雨。 秋月康夫『輓近代数学の展望』にざっと目を通す。前半部ですらかなり難解、といってもまだ付いていけないことはないが、後半の複素多様体論は途中から苦しかった。何とか進んでいけた部分からおもんぱかるに、数学科の院生レヴェルの常識が必要とされる…

宮下規久朗『ウォーホルの芸術』

曇のち雨。 本の整理。 宮下規久朗『ウォーホルの芸術』読了。日録に書く。ウォーホルの芸術 20世紀を映した鏡 (光文社新書)作者: 宮下規久朗出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/04/16メディア: 新書 クリック: 23回この商品を含むブログ (12件) を見る

コルトーの弾くシューマン/松沢哲郎『進化の隣人 ヒトとチンパンジー』

日曜日。晴。 某所(敢て名を秘す)へ自生のヒメコウホネを見に行く。花は黄色、大きさは直径2センチほどで、思ったより小さい。水路の中に、いくつかきれいに咲いていた。 # コルトー好きの人のブログを偶々読んだので、それではと、シューマンの交響的練…

池澤夏樹『クジラが見る夢』/田村隆一『詩人のノート』

晴。 池澤夏樹『クジラが見る夢』再読了。読み始めて直ぐに、以前にも読んだことがあると気づいたが、まあそのまま読了。どういうものでしょうか。クジラが見る夢 (新潮文庫)作者: 池澤夏樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1998/03メディア: 文庫購入: 1人 …

芥川龍之介『奉教人の死』

雨。 芥川龍之介『奉教人の死』読了。芥川の「切支丹」物をまとめた本。深みには欠けるが、さすがに読ませる。深み云々というのも、芥川の年齢を考えれば、当り前のことかもしれない。近代日本の文学者というのは、皆あまりにも若い。奉教人の死 (新潮文庫)…

シング『アラン島』/リヒテル晩年の録音

晴。 皮膚科。 新境川堤の桜の若葉のトンネルが美しい。 シング『アラン島』読了。どこか宮本常一の民俗学を思わせないでもない。ウィキペディアの「アラン諸島」の項目はこちら。アラン島 (岩波文庫 赤 253-1)作者: シング,姉崎正見出版社/メーカー: 岩波書…

ニーチェ『悦ばしき知識』/小林敏明『精神病理からみる現代思想』/シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』

休日。晴。 妹一家帰る。 ニーチェ『悦ばしき知識』再読了。もっとニーチェは読み返されねばなるまい。特に本書は重要。ニーチェ全集〈8〉悦ばしき知識 (ちくま学芸文庫)作者: フリードリッヒニーチェ,Friedrich Nietzsche,信太正三出版社/メーカー: 筑摩書…

トルクァート・タッソ『エルサレム解放』

休日。晴。 トルクァート・タッソ『エルサレム解放』読了。日録に書く。タッソ エルサレム解放 (岩波文庫)作者: トルクァート・タッソ,A.ジュリアーニ,鷲平京子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/04/17メディア: 文庫 クリック: 35回この商品を含むブロ…

中原昌也『名もなき孤児たちの墓』

休日。晴。 「3pigs」にて昼食。カルコス。BOOK OFF。 中原昌也『名もなき孤児たちの墓』読了。日録に書く。名もなき孤児たちの墓 (文春文庫)作者: 中原昌也出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/04/09メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 10回この商品を含…