江口圭一『十五年戦争小史』

曇。
モノクロームな夢。仲間たち(誰か知らない)と名古屋で狭いところをくぐり抜けたり、複雑な建物を渡り歩いたりする。で、皆んなで岐阜まで歩こうとするが、中間地点の一宮までたどり着かないうちにへばって泣きそうになる。もうあきらめようかというところで目覚める。
あーよく寝た。毎日寝過ぎである。

スーパー。

睡眠の後始末に半日ほどかかるという、何のために生きているのか謎状態(笑)。


珈琲工房ひぐち北一色店。『十五年戦争小史』の続き。太平洋戦争始まる。当初は連合国側の準備ができていなかったために日本軍は太平洋の広範囲を一気に占領するが、日本はそれで己の力を過信してしまう。アメリカが日本の暗号を解読していたせいや、またその生産力が発揮されてくると、形勢はまたたく間に一気にアメリカ軍の圧倒的な優勢となる。日本はその事実を認めることができず、無謀で愚かな作戦の連続により、事態に拍車をかけることになる。また、他のアジア人に対する蔑視感情もあって、日本軍・日本人により非人道的な行為が繰り返される。まったく、これが日本人かというもので、読んでいてしんどかった。いまの日本人も、それから大して変わっていないのかも知れない。

江口圭一『十五年戦争小史』読了。明らかに「左」がかった歴史書ではあるので、これが唯一の歴史の描き方であるということはないだろう。例えば、本書にアメリカ軍による日本爆撃(民間人の組織的殺戮)の非人道性に関する言及はない。しかし、イデオロギーによって極端に歪められた歴史書ということもできまい。わたしも「左」がかっているせいかも知れないが、本書の記述に違和感は少なかった。若い人たちが読んで、デメリットよりはメリットの大きい本ではないか。構成的にも、満州事変から太平洋戦争の終わりまでが一貫して記述されてあるというのは、よいと思う。わたしとしても、得るところが大きかった。もし若い人たちにアドバイスのようなことをするとすれば、本書のような一般向け歴史書とともに、戦後文学を合わせ読むといいと思う。というわたしもそれはまだ不十分だから、これからも戦後文学を努めて読んでいきたい。

十五年戦争小史 (ちくま学芸文庫)

十五年戦争小史 (ちくま学芸文庫)

本書を読んでも思うのは、国家というものはそれ独自の論理と惰性をもつということだ。そしてそれは、必ずしも国民の安寧・幸福と両立するとは限らない。

夜。
坂本龍一「async」を聴く。

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  • アーティスト:坂本龍一
  • 発売日: 2017/03/29
  • メディア: CD
 
NML で音楽を聴く。■ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番 op.18 で、ピアノはタマーシュ・ヴァーシャリ、指揮はユーリ・アーロノヴィチ、ロンドン交響楽団NMLCD)。名演。■シューベルトの「さすらい人幻想曲」 D760 で、ピアノはスヴャトスラフ・リヒテルNML)。何度聴いたかわからない録音。
Wanderer Fantasy

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