晴。
NML で音楽を聴く。■バッハのフランス組曲第四番 BWV815 で、チェンバロはクリスティアーネ・ジャコテ(NML)。■ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第三番 op.18-3 で、演奏はスメタナ四重奏団(NML、CD)。何でもないところに心動かされた。スメタナQいいな。■シューマンの「子供の情景」 op.15 で、ピアノはシュ・シャオメイ(NML、MP3 DL)。とてもよい。シューマンの音楽の intimacy がよくわかる、静かな演奏。いまでもこんな演奏のできるピアニストが居るのだな。■モーツァルトの交響曲第五番 K.22 で、指揮はエドゥアルド・マルツゥーレ、コンセルトヘボウ室内管弦楽団(NML)。録音のよさでつい Denon 聴いてしまうところがあるな(笑)。また、モーツァルトが子供のときの爽やかな曲!
近所にたぬきがあらわれてぴょーんとジャンプする夢を見た。
二匹眠るモンキチョウ。老母が見つけた。(11/26後記。老父の調べたところではこれはキチョウといって、成虫で越冬する蝶らしい。モンキチョウとはどうやらちがうようだ。)
夜。
図書館から借りてきた、白洲正子&河合隼雄『縁は異なもの』をざっと読む(再読)。河合先生ではないが、わたしは白洲正子さんはかなり読んだにもかかわらず、どうも苦手なところがある。白洲さんの美の世界は、わたしには高級すぎるのだ。でも、本書を眺めながら、本当に感動したし、一方で恐ろしい思いもした。白洲さんは河合先生も仰るとおりサムライで、ボヤボヤしているとばっさり一刀両断にされてしまう。河合先生も似たようなもので、百姓魂といいながら、冗談ばかりなのにじつは鋭い剣の持ち主なのである。ただ、河合先生には限りなくやさしいところがおありで、本書にもハッとさせられる文句がいくつもあり、深く感銘させられた(他人が聞いてもわたしが何に感動したかわからないかも知れない。ほんのちょっとしたところである)。白洲さんなので青山二郎や小林秀雄の話がたくさん出てくるのもうれしかった。青山二郎は百万人にひとりの暇人なのだと。これはすごい。そして何も生産しない。ただ、日本文化そのものを生きているというのだ。いまとなっては、なんといううさんくさくしか響かない文句であろうか。しかし、ここでの日本文化は、いま蔓延しているカッコ付きのそれなんかではない。わたしのニセモノの百姓魂にも、それくらいはわかるのである。
わたしは、日本文化の後継者があるとすれば、アニメみたいなものに可能性があると思っている。それも、ジブリとかのいわゆる立派なアニメでなくて。まだ、アニメは(たぶん)そこまでいっていないが、かなりいい線をいっていると思う。一方ではむずかしいだろうなとも思っているが。
それにしても、わたしは白洲さんのも河合先生のも、明恵さんについての本は読んでいるが、はたしてわたしに明恵さんが読めるのだろうか。もう十年以上積読になっているが、いまだに「夢記」に手を出していない。たぶん、わたしにはわからないのではという予感があるので。