藤原彰『餓死(うえじに)した英霊たち』

晴。

NML で音楽を聴く。■バッハのパルティータ第二番 BWV826 で、ピアノは野平一郎(NMLCD)。■ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第四番 op.23 で、ヴァイオリンはヴォルフガング・シュナイダーハン、ピアノはカール・ゼーマンNMLCD)。■ラヴェルピアノ三重奏曲 イ短調で、演奏はトリオ・マキアヴェッリNML)。

Ravel & Chausson

Ravel & Chausson

 
午前中、スーパー。土曜日が五倍ポイントの日なので、すごく混んでいた。
風と空の青さが多少秋めいてきた感じがする。まだ暑いけれど。


珈琲工房ひぐち北一色店。藤原彰『餓死(うえじに)した英霊たち』の続き。第一章「餓死の実態」、第二章「何が大量餓死をもたらしたのか」を読み終え、第三章「日本軍隊の特質」に入る。昭和の戦争に関する歴史的事実と共に、現在の日本をも考えさせるところが多くある。それほど厚くない本であり、努めて客観的に書こうとされたものであるから、歴史の教えるところから学びたい人には強く勧められる。若い人から年配の人まで、誰が読んでもまずは知らないこと(でかつ重要なこと)が多いのではないか。

帰りに肉屋へ寄る。


散歩したいけれど暑すぎてムリなので、ウチの敷地をうろつく。



 
藤原彰『餓死(うえじに)した英霊たち』読了。広く読まれてよい本であることを確信している。著者の最後の本である『中国戦線従軍記』(文庫化されている)も合わせ読まれるとさらによいだろう。

餓死した英霊たち (ちくま学芸文庫)

餓死した英霊たち (ちくま学芸文庫)

  • 作者:彰, 藤原
  • 発売日: 2018/07/06
  • メディア: 文庫
それにしても本書の(元本の)出版が2001年であり、それまで本書の指摘した現実が広く論じられたことがなかったとは、ちょっと解せない話ではないか。確かに敗戦時における資料の組織的廃棄や、旧高級将校らによる意図的な隠蔽はあったろうが、それでも信じがたいものを感じる。歴史意識の欠如。これでは、過去(の誤謬)に学ぶということができないのである。いまでも、日本の様々な部分で、同じようなことが繰り返されている。我々は、後世に資料を残し、事実を歴史の判断に委ねるべきであるということを常識化せねばならないだろう。それが我々には欠けている。