こともなし

晴。

NML で音楽を聴く。■モーツァルトのディヴェルティメント ニ長調 K.136 で、演奏はウィーン八重奏団のメンバー(NMLCD)。何となくこの曲が聴きたかったのであるが、期待していたのと音の高さがちがうのでえってなった。僕は絶対音階がないからなあ。■ブラームス弦楽四重奏曲第一番 op.51-1 で、演奏はストラーダ四重奏団(NML)。このアルバムはブラームス室内楽全集の一枚で、全集はピアニストのル・サージュが主導してるらしい。僕はル・サージュは好きなのだよなあ。ロマン派の室内楽でいい仕事をしているのを知っている。この演奏は多少違和感がないでもないけれど、聴いていると惹き込まれていろいろものを考えた。この曲の録音としては、僕はボロディン四重奏団のものをよく思い出したりする。ボロディン四重奏団は、派手ではないがシブい実力派だった。

Integrale Musique de Chamber 6

Integrale Musique de Chamber 6

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第二十六番 op.81a で、ピアノはドロシー・ハデム=ミサク(NML)。いわゆる「告別」。
Piano Works

Piano Works

ベートーヴェンの「創作主題による32の変奏曲」ハ短調 WoO 80 で、ピアノはドロシー・ハデム=ミサク(NML)。

ベートーヴェン交響曲第七番 op.92 で、指揮はアンドルー・マンゼ、北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団NML)。マンゼという指揮者はよく知らないが、ある協奏曲の伴奏でオッと思ったので聴いてみた。古典的なよい演奏だと思う。わたしはこういうのが好きなのだよな。

Beethoven: Symphonies Nos. 5 & 7

Beethoven: Symphonies Nos. 5 & 7

  • 発売日: 2020/01/10
  • メディア: MP3 ダウンロード
検索してみたら、何と、マンゼはバロック・ヴァイオリン奏者だったのか。指揮もしていて、ピノック退任後のイングリッシュ・コンサート音楽監督、2014年からは北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者、か(Wikipedia による)。そりゃ、知らん筈だ。■シューマンの三つのロマンス op.94 で、オーボエはアルフレッド・ジェノベーゼ 、ピアノはピーター・ゼルキンNML)。ピーター・ゼルキンって確か亡くなったよなと思ったら、やはりそうだった。今年の2月1日だった。ピーター・ゼルキンというと、わたしは武満さんを思い出す。
Alfred Genovese Plays Mozart etc.

Alfred Genovese Plays Mozart etc.

 
ベートーヴェン弦楽四重奏曲第七番 op.59-1 で、演奏はロザリラ弦楽四重奏団NML)。好演。ところで、ロザリラって何だろう。ローズとリラかな(テキトー)。いや、ちがうな、リラは英語だと lilac だもんな。
String Quartet

String Quartet

 

昼から、ローソン各務原蘇原大島町店に車を駐めておいて、新境川沿いを散歩。















どうでもいいのだけれど、「フォト蔵」へのリンクを15枚分も手作業するのが面倒なので、Ruby で「フォト蔵」の HTML をスクレイピングして自動生成することにした。もうこれからはそれで出来まする。

web岩波の、関川夏央「人間晩年図巻」の連載が更新された。これは書店のウェブサイトの連載でわたしがもっとも愛読するもののひとつである。今回は、矢川澄子とつかこうへい。わたしは岡崎武志さんや関川夏央のような実力者が好きだ。関川夏央の文章はハードボイルドというのか、じつに見事なものである。この人は繰り返すが大変な実力者なのに、最近はこの連載以外、何をやっておられるのかまったく知らない。編集者たちは、いったい何をやっているのか。


夜、吉田秀和さんの『ブラームス』(河出文庫)を読み始める。読んでいて、若い頃の自分はいかに吉田秀和さんの文章に惹かれ、繰り返し読んだかを思った。いまはもう、魔法は解けてしまった。文章はいま読んでも超一流で、たぶん、現在の文学者でこれほどの文章を書ける人はひとりもいないだろう。しかし、もう心はあまり動かないのである。これはむしろ、わたしの衰えかも知れない。本書の二番目の文章はブラームスの音楽全体の本格的な解明で、文庫本で100ページ以上あり、長い。正直言ってわたしにはむずかしすぎて、まともに読めなかった。これだけでなく、吉田さんに比べたら、わたしはまるで音楽を聴いていないも同然であると思わせられる。そして見事な文章も、わたしの中で空転して、分解していってしまう。そんな感じで250ページほど読んで、さすがに中断した。続けて読む。

ブラームス (河出文庫)

ブラームス (河出文庫)

  • 作者:吉田秀和
  • 発売日: 2019/12/05
  • メディア: 文庫
本書の演奏家論で吉田さんの取り上げるような、過去の大家たちをわたしはほとんど聴かなくなってしまったし。別に、大家たちを聴きすぎて聴き飽きたわけでもなんでもなく、むしろあんまり聴いていない部類に属するだろう。でも、現在の、よく知らない音楽家たちばかり聴いていて、それでほぼ満足している。