晴。
昨晩は中沢さんの『レンマ学』を読み始めて、興奮してなかなか寝付けなかった。少しづつ読もうと思っているのだが、まず一読するのは仕方がないかも知れない。導入は思ったよりわかる。すでに「群像」連載で全体像をおぼろに掴んでいるからだろう。連載時は「縁起」の重要性は感じても(本書の土台である)、よくわからなかったのだが(つまり何もわからなかったに等しい)、もともとの意味はそんなにむずかしくないことに気づいた。つまり「世のすべては互いに関連し合っている」というくらいのことである。しかし大乗仏教はそれを、とことんまでチューンナップしてみせた。つまりは華厳の世界ということになる。それに気づけてよかった。まだまだ先は長い。
レンマ的知性は粘菌のような脳をもたない単なる細胞にも働いているものである。脳と相性のよいロゴス的知性より「基本的な」知性でもあるわけだ。
NML で音楽を聴く。■ペルゴレージの「スターバト・マーテル」で、ソプラノはエマ・カークビー、カウンター・テナーはジェイムズ・ボウマン、指揮はクリストファー・ホグウッド、エンシェント室内管弦楽団(NML)。
- アーティスト: カークビー(エマ),ボウマン(ジェームズ),ペルゴレージ,ホグウッド(クリストファー),エンシェント室内管弦楽団
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1996/10/02
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クリストファー・R・ブラウニング『増補 普通の人びと』読了。読んである意味ではおもしろかったし有意義でもあった。ナチ・ドイツのユダヤ人虐殺についての(特異な)歴史書であるので、気が滅入るような読書体験であったのも事実である。本書については以前に多少書いたし、本書を紹介した他のよいブログなどもあるので、ここでは内容について詳述しない。歴史研究としてはたぶん傑出したものだと思う。著者が研究者として信用に価するというか。必然的に複眼的な本なので、読者も一定のリテラシーを要求されるであろう。わたしがそれに値したかはわからないところである。なかなかに複雑で読むにしんどかった。
増補 普通の人びと: ホロコーストと第101警察予備大隊 (ちくま学芸文庫 (フ-42-1))
- 作者: クリストファー・R・ブラウニング,谷喬夫
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- メディア: 文庫
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早寝。