晴。
蝉時雨がぐわーんという感じ。地上ではたった一週間しか生きていられないのだから、燃焼力がすごい。
午前中、甥っ子の勉強を見る。
昨晩、中沢さんの『増補改訂 アースダイバー』を読み終えた。あー、常備薬をついに読み切ってしまった。半年くらいかけて読んだことになるな。最初の『アースダイバー』はちょっとエッチな雑誌に軽い思いつきという感じで連載されたものだが、おそらく中沢さん自身も予想外だったであろう広がりをもったな。『アースダイバー』とは何かという問いはいまだにオープンで答えられるものではないが、考古学、歴史学、民俗学の成果に、歴史的・人類学的想像力(ここが中沢さんの強みである)を加味した人文地理学的試みとでもまとめてみるか。しかし、これはあまりよいまとめとはいえないのは明白だろう。中沢さんのごとき「想像力」をもつ存在はわたしの知る限り現在他にひとりもおらず、かけがえのない存在になってしまっているが、我々はこの千分の一でも身につけてさらなる先を進められないものかと思う。それくらい、魅力的で重要な仕事ではあるまいか。土地の霊を地形と歴史の中でよみがえらせてやること。深い歴史的想像力を土地にもつこと。
- 作者: 中沢新一,大森克己
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/03/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 中沢新一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/10/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (46件) を見る
- 作者: 中沢新一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/12/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
甥っ子を駅まで送ってから、米屋と肉屋、スーパー。
蝉時雨を聞きながら浴槽につかっていたら茹で上がってしまった。馬鹿者である。
鈴木大拙を読む。選集をすべて読むつもりだが、じつのところはこの一冊だけ何度も繰り返して読んでもよいのである。というか、そうあるべきなのか。何となく完読したくなるのは老書生の悪癖というべきかも知れない。
#
NML で音楽を聴く。■モーツァルトのピアノ協奏曲第十二番 K.414 で、ピアノはエヴァ・オシンスカ、指揮はイェジー・マクシミウク、ポーランド室内管弦楽団(NML)。ここで聴いたオシンスカのモーツァルトだが、これもなかなかよい。伴奏もピアノとよくマッチしている。全集になるのだろうか、期待したい。
- アーティスト: Ewa Osińska
- 出版社/メーカー: WM Poland/WMI
- 発売日: 2019/04/19
- メディア: MP3 ダウンロード
- この商品を含むブログを見る