『ブーレーズ/ケージ往復書簡』

曇。
昧爽起床。

NML で音楽を聴く。■モーツァルトのフルート協奏曲第二番 K.314 で、フルートはコンラート・ヒュンテラー、指揮はフランス・ブリュッヘン18世紀オーケストラNMLCD)。■ブラームスクラリネット五重奏曲 op.115 で、クラリネットはハロルド・ライト、ボストン・シンフォニー・チェンバー・プレイヤーズ(NML)。

Clarinet Quintets

Clarinet Quintets

ブラームスの「運命の歌」 op.54 で、指揮はベルナルト・ハイティンクウィーン国立歌劇場合唱団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団NMLCD)。■シュニトケのチェロ・ソナタ第一番で、チェロはヴィヴィアーヌ・スパーノゲ、ピアノはヤン・ミヒールス(NML)。
Alfred Schnittke: Sonatas for Cello & Piano

Alfred Schnittke: Sonatas for Cello & Piano

メシアンの「鳥のカタログ」 ~ No.7 La Rousserolle Effarvatte で、ピアノはチーロ・ロンゴバルディ(NMLCD)。■ラヴェルの「ダフニスとクロエ」全曲で、指揮は小澤征爾ボストン交響楽団NML)。これは…。圧倒的だろう。皆んな、もっと小澤征爾に驚いた方がいい。
Ravel: Orchestral Works - Vol. 3

Ravel: Orchestral Works - Vol. 3

スクリャービンの三つの小品 op.2、四つの前奏曲 op.22 で、ピアノはドミートリー・アレクセーエフ(NMLCD)。■コダーイ無伴奏チェロ・ソナタ op.8 で、チェロはピエール・フルニエ(NMLCD)。■ショパンのバラード第一番 op.23 で、ピアノは横山幸雄NML)。よく整ったきれいな演奏であるが、お化粧をしてオサレしてみせるものであり、僕はこういう演奏はあまり好みでない。あと、この人はセンチメントが浅いのが気になる。まあ、天才的な人気ピアニストということなので、それはそれでいいのかも知れない。ショパンのバラード第一番は、シューマンが絶賛した曲ですよ。

モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲 K.299 で、フルートはコンラート・ヒュンテラー、ハープはヘルガ・シュトルク、指揮はフランス・ブリュッヘン18世紀オーケストラNMLCD)。


梶谷先生のウェブ版 Newsweek の連載最終回を読んだ。中国の監視社会化はここまできているのかという驚きと共に、これは中国だけに限った話ではないというのはそのとおりに思える。素人の圧倒的に飛躍した議論(というか妄想)だけれども、これこそが知性の行き着く先なのではないのだろうか。自分には世界の監視社会化、管理社会化を阻止することはもはや不可能であると思われるし、逆に人間の知性はそれを加速しかねないとも思っている。ただただ、自分はすごい時代を生きているのだという感想に尽きる。わたしのような無能な旧人類は、いったいどうしたらよいものか、まったく答えどころか、かすかな灯りさえも見えない感じだ。これがわたしという一個人の思い過ごしであれば本当によいのだが。

妄想。経済学はすべてを管理し、正常化する。経済学から逃れることはできないし、経済学はすべてを統合する。自由すらも効率化され、管理される。関係ないかもしれないが、そんな気がする。
死の自由すら、我々に残らないような気がする。

管理する主体はない。むしろ、我々が進んで管理されたがっているように思える。リスクの最小化。例えば医学。最近では「愚行権(愚行をする権利)」のようなものを認めない風潮が強い。


部屋に閉じこもってクラいことを書いていると気がくさくさするので、深沢七郎さんの文庫本をもって「ひぐち」へ行く。『言わなければよかったのに日記』というやつ。深沢さんはいたってマジメに書いている(?)のだが、読んでいて可笑しくて仕方がない。ギターはスポーツで、ゲヒンだから好きとか、いやオレもゲヒンは好きなんだよといいたくなる。でも、何でギターはスポーツなの?(笑) しかし、深沢さんの描く文士たちは結構悪くない感じ。特に正宗白鳥先生とかはラブリーで、またちがった意味で深沢さんに負けずぶっとんでいるようである。ああ、コーヒーがうまい。

図書館から借りてきた、『ブーレーズ/ケージ往復書簡』読了。

ブーレーズ/ケージ往復書簡

ブーレーズ/ケージ往復書簡