富山家族旅行(第二日)

ふとんがよすぎて(?)暑い。枕もふわふわすぎるし熱がこもって寝にくい。老母などは三時間くらいしか眠れない。

七時起床。今日の予定を昨日先に済ませたせいで、行く予定だった富山県美術館が休館であることに気がつく。水曜休館だとは。予定変更ということになる。
 素泊まりなのでホテルのラウンジでコーヒーとトーストの朝食をとったが、笑止であった。650円という我々には高く思われるコーヒーが、ウチで飲むインスタントコーヒーに及ばない。格好をつけているホテルだが、こういうところで質がわかってしまう。450円のトーストもいうに及ばず。


今日はすばらしい好天。まずはホテルから歩いてゆける「富山市ガラス美術館」へ。なぜか街が新しくきれいで、市電もおしゃれ、何だか富山の我々のイメージとまったくちがう。富山市ガラス美術館は図書館と同居で、隈研吾による斬新な建築(上の写真を見られたい)。つい岐阜市の、伊東豊雄による「メディアコスモス」と比較してしまう。ガラス美術館は常設展示のみ見たが、ガラス工芸・美術というものはそれほどよく知らないけれども、とにかく素直に「きれいだなー」と思えるものの力はバカにできないと思った。ゲージュツもたくさんあったが、ゲージュツはまあそこそこという感じ。僕はルイス・トンプソンという人の「ジークムント・フロイトの夢のアーカイブ:NO.369~405/Bの場合」というのがいちばん気に入った。澁澤龍彦ならうなづいてくれそうに思う。富山市はガラスで勝負しているのだなと、ちょっと感心させられたのだった。





街を歩く。「グランドプラザ」というおしゃれな区域があったり、小さなアーケードも(まだ朝なので)人どおりこそ多くないが、新しくてきれいな店ばかりである。これは、どういうことなのだろう。岐阜の柳ケ瀬などもう寂れてどうしようもないのに。道もきれいで、生花が至るところにあしらってある。なにこれ?





何というか、富山市街、きれいすぎる! どうなっているの? 岐阜なんて目じゃないじゃん。






車で「富岩運河環水公園(カナルパーク)」へ。行く予定だった富山県美術館に隣接する、かつての運河を利用した公園である。天気がよかったせいもあって、じつに美しく気持ちがよかった。我々は乗らなかったけれど、一時間ほどの運河クルーズもある。写真を見てもらえば、その美しさは一目瞭然なのではないか。野鳥観察舎でカモ類を見たり。ああ、富山はなんてすばらしいところなのか。

お昼時になったので、食事をして帰ろうということに。で、調べておいた蕎麦屋に向かったのだが、途中で今日は定休日だということが判明する。予定を変えたせいで、いろいろハプニングが。ということで、いまどきの人なら慌てずスマホで代わりを探すわけだが、我々は誰もスマホなどという文明の利器を所有しておらないのだ。なので、途中ローソンを見つけたので駐車場に駐めさせてもらい、わたしの iPad mini からローソンの無料 Wi-Fi を使って、適当に店を探す。なんとか近くに候補を見つけ、蕎麦「司や」へ、運よく待たずに座ることができた。天ざるを頂いたのだが、申し分御座いませんでした。ごちそうさま。

あとは帰るのみ。砺波平野から岐阜富山県境の山々を望んで、山と雲と光の荘厳な光景が現出し、不思議な感じだった。午後四時自宅着。二日間で 465.1km の自動車旅でした。富山には驚かされました。おいしいものも食べられたし、家族で一泊旅行も出来て、これ以上何も望むところはないな。