町田康『ギケイキ』

日曜日。晴。

NML で音楽を聴く。■ショスタコーヴィチピアノ三重奏曲第一番 op.8 で、ヴァイオリンはツォルト=ティハメール・ヴィゾンタイ、チェロはマッツ・リードストレム、ピアノはウラディーミル・アシュケナージNML)。この曲は初めて聴く気がする。あのような時代でなかったらショスタコーヴィチはどのような音楽を書いていたのだろうというのは吉田秀和さんの問いであったが、まさにそれを思わせる。確かにショスタコーヴィチであるが、ここでは端的にいって「明るい」ともいえるだろう。ショスタコーヴィチはどちらかといえば伝統的な音楽語法で書いた人だが、思えば戦争と全体主義の世紀であった二十世紀の作曲家として、ショスタコーヴィチほどふさわしい人はいないともいえるかも知れないのだ。

ショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲第十一番 op.122 で、演奏はボロディン四重奏団(NMLCD)。■トーマス・ラルヒャーの「静寂」で、ヴィオラはキム・カシュカシャン、ピアノはトーマス・ラルヒャー、指揮はデニス・ラッセル・デイヴィス、ミュンヘン室内管弦楽団NMLCD)。悪くない。ラルヒャーという人はもう少し聴いてみてもよいと思う。NML では ECM から出ているアルバムがもうひとつ聴けるようだ。■ヒンデミットヴィオラソナタ op.31-4 で、ヴィオラはルカ・ラニエーリ(NML)。こんな曲があったとは。よく考えてみたら、ヒンデミットとかあまり熱心に聴いてこなかったな。この曲は無伴奏ヴィオラのための曲で、シリアスで聴き応えがある。残りを聴くのが楽しみだ。
Hindemith: Complete Sonatas Viola

Hindemith: Complete Sonatas Viola

 

せっかく Linux を使っていて LibreOffice が無料で使えるのだから、ちょっとずつ触っていきたいと思う。とりあえず LibreOffice Draw を使ってみる。なるほどなるほど。ちなみに Draw の画面は Linux Mint 19 だとこんな感じ。
20181111142213
老母は LibreOffice の Writer を使って、よく家族旅行用の文書を作ったりしている。


いい天気なので、珈琲工房ひぐちまで散歩。少し回り道をして、30年ぶりくらいの道を歩いた。


僕は何故か(いつ頃からか)廃墟に近いものに惹かれるところがあって、老母などにはきたならしい(写真だ)といわれるのだが、さてどんな無意識がさせるのか。しかし、いわゆる「廃墟の美」みたいなのにはあまり興味はない。ふつーの平凡な壊れたものだ。
ひぐちでは町田さんの続きを読む。やはりおもしろい。この饒舌体は慣れてくるとなかなかすごいと思うようになった。もう笑いとかあまり気にしない。
帰り道、とおりかかる人に子猫がにゃーにゃー啼いていた。親とはぐれたか、捨てられたのか。


図書館から借りてきた、町田康『ギケイキ』読了。マジか! こんなところで終わりなの? 続きは来週? 来週まで待てないんすけど。
という感じで読了しました。続きが読みたいのだが、図書館にあるかな。ちなみにわかっておられると思いますが、ギケイキってのは『義経記』です。おもしろくなってきた。

ギケイキ:千年の流転

ギケイキ:千年の流転