梅崎春生『怠惰の美徳』

晴。
早く目覚めるも、ふとんの中でうとうとしていた。こんなのでいいのかという感じ。
 

シューマンの「森の情景」op.82 で、ピアノはスヴャトスラフ・リヒテル。いい曲だな。


シェーンベルク弦楽四重奏曲第二番 op.10 で、演奏は新ウィーンSQ、ソプラノはイヴリン・リアー。


リストのピアノ協奏曲第二番+アンコールで、ピアノはアリス=紗良・オット、指揮はアジス・ショハキモフ。整ったピアノでよく弾けているが、優等生的な退屈さが拭えないところもある。ショハキモフは好サポート。


湯浅譲二の「ヴィオラとオーケストラのための『啓かれた時』」で、ヴィオラはリヴカ・ゴラーニ、指揮は岩城宏之

洗濯。いい天気。

丸亀製麺イオンタウン各務原にて昼食。とろ玉うどん+イカ天+エビ天。うん、なかなかおいしいね。
父が寄りたいというので、帰りに「ガーデンヒデマル」へ。何というか、花とか野菜の苗を売っているところですね。花屋なのかな。どうもちがう気がする。

面会。今日はよほど元気だった。食事も替えてもらってだいぶおいしくなったらしい。ホント、最初から教えてくれよ。
スーパー。

梅崎春生『怠惰の美徳』読了。荻原魚雷編。梅崎春生は初めて読むが、こんなにすごい人を知らなかったとは。編者はあとがきで、「やる気が出ない。働きたくない。できれば、酒を飲んで寝ていたい」そんな人に本書を勧めたいと書いているが、まあ確かにそうでもあろう。「だるい。働きたくない」が口癖なのは pha さんだが、梅崎は確かに pha さんの先達であろう。しかし、そういう文章もとてもいいが、本当に凄みのある、ドスの利いた文章も本書には収録されている。本書末尾のいくつかの文章がそれで、どうもこれらはエッセイではなく、小説ではないかとも思われる。自分は知らない。編者はよいアンソロジーを編まれたな。これほど人間のイヤさを書いた文章は、滅多に見たことがない。つくづく人間とはイヤなものだと思う。そしてそのことを知り尽くしている著者が、そんなだらしのない、飄々とした文章も書いているところがまた凄みなのだ。

中公文庫はどうしようもない文庫に成り下がったが、本書はかつての中公文庫を思わせるよいものだと思う。思えば、「肌色文庫」と呼ばれたころの中公文庫は大きな存在感があったものだ。自分は、林達夫吉田秀和森銑三も中公文庫で読みましたよ。『レイテ戦記』も中公文庫だったな。

すごく眠い。早寝。