青山弘之『シリア情勢』

晴。
音楽を聴く。■モーツァルト:ピアノ・ソナタ第十一番 K.331(クリストフ・エッシェンバッハ参照)。モーツァルトトルコ行進曲短調なのだな。■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第八番 op.59-2 (タカーチQ、参照)。■スカルラッティソナタ K.168、K.169、K.170、K.171、K.172 (スコット・ロス参照)。■ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ、ラ・ヴァルス (ダニエル・バレンボイム参照)。ラ・ヴァルスはちょっとかなわん曲だな。ワルツのメロディが延々と反復されるのがつらいし、最後はうるさいし。って偏見? ボレロも偏執的でかなわないのだが。■ペンデレツキ:フルート協奏曲、アニュス・デイ (David Aguilar、クシシュトフ・ペンデレツキ、参照)。ペンデレツキはもっと聴こう。

夕方までずっとぼーっとしていた。
土曜日のブラタモリが楽しみ。近江ちゃんかわいくなったな。
青山弘之『シリア情勢』読了。副題「終わらない人道危機」。本書を正確に紹介するのは自分の任ではない。能力的に無理である。一般人の素人くさい感想のみ記す。自分は国家は邪悪な存在であると確信しているが、本書を読むと国家の代替物はないことがわかる。シリア内戦の発端は、「アラブの春」によるシリア政府の弱体化にある。アサド大統領は強権的な非人道政治を行ってきたが、内戦の勃発と近隣諸国・欧米の介入はそれ以上の惨禍をシリアにもたらしてしまった。事実上、アサド大統領の非人道政治の方がマシだったというしかない事態に立ち至ってしまっている。また、本書を読んでいると、ここでも欧米諸国のどうしようもない偽善ぶりがまたしても明らかになっている格好だ。それにしても、本書を読むとオバマアメリカ大統領はどうしようもないバカで無能であったとしか言えない。その迷妄ぶりの害悪は、人権以前の呆れた話である。しかし、こういうすぐれた本を読んでもどうしようもない気がする。日本人は無知ゆえに正義などと叫ばないが(僕も正義は嫌いである)、その方がよほどマシなのは皮肉なのか何なのか、まったく人間の愚かしさには限りがない。

シリア情勢――終わらない人道危機 (岩波新書)

シリア情勢――終わらない人道危機 (岩波新書)

正義は結構だが、何が正義かはすぐにコロコロ変わるのだよね。誰が敵で誰が味方かというのもすぐ変わる。それが人間である。自分たちのことを考えたって、誰でもそうでしょう。そんなものである。また、変わらないなら変わらないでまたコワかったりするしな。徹底して論理的に考えるってのは必要だが。
どうしようもないってばかり言っているな。本当にドウシヨウモナイ。