こともなし

晴。
朝起きて大栗先生のブログの過去記事を読んでいたら、日本の高校では物理を学ぶ生徒の数がこのところ激減しているという話があった(参照)。これは自分も感じてきたことである。色いろな高校生を教えてきたが、物理を学ぶ生徒は殆どいなかった。(おかげで自分の物理はすっかり錆びついてしまった(笑)。)これは日本の将来に(程度問題ではあるとはいえ)確実に影響するだろうが、どうしようもない。高校生たちはラクに受験を切り抜けられるかどうかだけを気にするからだ。しようもない国になったものだと思う。まあ知らないが。
 しかし、工学系の学科を受けたい生徒が物理を取らないというのは、何を考えているのかと思う。目先のことばかり考えている。これでは大学の先生が苦労する筈だ。


モーツァルトのピアノ協奏曲第十七番 K.453 で、ピアノはマリア・ジョアン・ピリス、指揮はヘルベルト・ブロムシュテット。終楽章が特にいい。

池辺晋一郎交響曲第四番(1990)。いや、なかなかおもしろいですよ、これは。池辺先生、実力があるなあ。もっと聴こう。それにしても、知らない曲を聴くというのは、精神の健康にいいですな。

柴田南雄の「三つの無伴奏混声合唱曲」〜「風」。思い出話になるが、じつは僕は高校生の頃、誘われてちょっと合唱をやっていた。まあそれは僕の青春だったのだが、それについてはまた語ることもあるかも知れない。その、何かのコンクールの会場でだったと思うが、無伴奏のきれいな曲を聴いて、ずっと心に残っていた。どうしてかはわからないが、柴田南雄の曲だということだけ覚えていて、そのまま三〇年が過ぎたことになる。いまたまたま検索してみたら、どんぴしゃでこの曲で、聴いていて落涙しそうになってしまった。記憶のよみがえりに感動したのか、曲がいいのか。確かにやさしい、きれいな曲だ。Wikipedia で見ると、1948年作曲の作品11であろうか。それなら、柴田の初期の曲ということになる。僕は柴田南雄はよく知らないのだが、理論的な人というイメージであったが、こんな曲も書いているのだな。ささやかな話である。

昼から仕事。
早寝。