蓮實重彦『ハリウッド映画史講義』

晴。


バッハのイギリス組曲第三番 BWV808 で、ピアノはロザリン・テューレック。テューレックおもしろい。すごく変っている。グールドが自分の演奏スタイルを作り上げるに参考にしたと言われているテューレックだが、グールドに就くと同時に、グールドの文脈を離れても聴いてみなければなるまい。とりあえずその巨大さはすぐに気がつくことではある。


バッハのパルティータ第六番 BWV830 で、ピアノはロザリン・テューレック。これライブ録音みたいだが、この中の何人がわかっているのかな。恐ろしいことである。


バッハの「イタリア風アリアと変奏」BWV989 で、ピアノはロザリン・テューレック。

テューレックの平均律を注文。クラシック音楽の CD を買うのはひさしぶりだな。ついでに AGF のコーヒースティックも買う。


バッハのイタリア協奏曲 BWV971 で、ピアノはロザリン・テューレック。テューレックのバッハを聴いていると、グールドが表現したのはバッハの一部だし、またテューレックが表現しているのもまたちがうバッハの一部であるように思える。バッハの全体像はおそらくその彼方にあろうが、それは自分などには一生到達できる領域ではないかも知れない。バッハを聴いていると、数学的な構築性とエモーションが同一の領域から発しているかのようにも思われる。それでいて、音楽を何も知らない人間が聴いてもおもしろかったりする。まあ、こういう人はめったにいない。というか、歴史的に作品が残ったような人物の中では、きわめて稀だろう。


バッハのトッカータ ニ長調 BWV912 で、ピアノはロザリン・テューレック。テューレックのトッカータ、もっとないのかな。

昼から仕事。

今日放送の「ブラタモリ」の舞台が岐阜で、もう家族一同ハラハラ心配しながら見た。この前の名古屋があまりにもヒドかったので、さらにしょぼいはずの岐阜など困ったーという感じでした。見終えて許容範囲だったかと、まあ一応胸をなでおろしたところ。つまんなかった人はゴメンナサイ! 岐阜には見るところなんてないんです。まあしかし、岐阜の人間にも知らなかったところが多かったのはよかった。タモリさん、岐阜城のチャート(という岩盤です)でわざわざ盛り上げてくれたし。楽市楽座が岐阜でも行われていたことは我々も知らなくて、その場所も納得。これはよかった。でも、もう岐阜はスルーしてね。心臓に悪い(?)から。

蓮實重彦『ハリウッド映画史講義』読了。副題「翳りの歴史のために」。うーん、おもしろかった。一気に読み切った。僕は映画について何も知らないし、本書から映画について何も学ばなかったが、それでもおもしろかった。蓮實重彦はやはり巨人であり、優秀ですなあ。僕はこれからも映画を見ないだろうし、蓮實重彦もめったに読まないだろうが。