こともなし

曇。


ルトスワフスキのピアノ・ソナタ(1934)で、ピアノはグローリア・チェン。これには驚いた。まるでもしドビュッシーのピアノ・ソナタがあったら、このようなものではないかというべき作品である。これは意図的なのではないかと思うのだが。それがまたじつによくできている。少なくとも自分は、ここからすごく得るものがあった。一度は聴くべき作品なのではないか。ルトスワフスキは作曲当時二一歳ほどか。こうしたいわばパクリ(?)から始めるとはおもしろいが、こんなにうまくできていれば許されるだろう。ちなみに、もちろんまだ調性はある。


シマノフスキの「九つの前奏曲」op.1 で、ピアノはマーティン・ロスコー。シマノフスキ一〇代の作曲に係るが、伝統的な後期ロマン派の書法で書かれているけれども、現代のレパートリーに加えてもおかしくないほど充実している。もしかしたらスクリャービンに影響を受けているかも知れない。はっきりと東欧的な土くささも感じられる。確かに、作曲者が作品一としておかしくない、なかなかの曲というべきだ。

昼から仕事。

早寝。