こともなし

雨。


ハイドン弦楽四重奏曲 op.54-2 で、演奏はダニッシュSQ。もっと聴いていたいのに、短いのだよね。


メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調 op.64 で、ヴァイオリンは諏訪内晶子、指揮は広上淳一


ショパンのバラード全曲で、ピアノはチョ・ソンジン。これは感銘を受けた。バラードを初めて楽譜を見ながら聴いたが、おもしろいですね。といっても自分は楽譜が頭の中で音になるわけではないのだが、それでも耳だけで聴いているよりはだいぶ色いろなことに気がつく。思うのだが、ショパンのバラードは最初の二曲とあとの二曲では印象がちがいますね。最初の二曲はとりあえず冒頭に対立する印象的(天才的といってもいい)な楽句が二つポンと出てきて、あとはそれを終わりに向けてどう処理するかというのが聴かせどころだという風に思える。うまくまとめて終わらせるのは無理なのではないかというところを、まとめてみせるという感じ。それに対して、あとの二曲はそんなにコントラストの変化はないですね。主題もどちらかというと簡素な感じで、ただその変形が著しい。転調も激しいが、このあたりは自分にはよくわからないので、どこかでこれらの曲の和声構造を分析してないか知らん。とまあ色いろ思いながら聴いていたが、とにかく感銘を受けた。チョ・ソンジンは申し分のないオーソドックスな演奏で、すばらしかったです。いやあ、ショパンを堪能させてもらった。

僕はショパンのバラードは第一番が好きなのだが、これを聴くと一番だけ贔屓しているわけにもいかない。第二番の冒頭の旋律の微妙な味わいとか、第三番の転調とか、第四番の複雑さとか、どれも聴きどころがある。やはりショパンは天才だったな。

雨の中、昼から米屋。肉屋。スーパー。酒屋。何だかあちこち行ったな。

澁澤龍彦を読む。早寝。