W・G・ゼーバルト『目眩まし』

晴。


武満徹の「ア・ウェイ・ア・ローン」(1980)。武満徹の射程がどこに通じているのか、自分にはまだよくわからないな。武満は追求に値すると確信している。


ラヴェルの「ヴァイオリンとチェロのためのソナタ」(1920-22)。初めて聴くけれども、すばらしい曲だな。ラヴェルはいい耳をしているな。

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つけ麺「丸和」にて昼食。嘉六つけ麺770円。いつも丸和つけ麺なので、今日はちがうのを注文してみた。丸和つけ麺の方が好みだけれども、あっさりした醤油ベースでこれもおいしい。ウチの近所はラーメン・つけ麺はほんとレヴェルが高い。人気店がたくさんある。いまは田舎でもすごいなと素直に思う。

ひさしぶりにカルコス。このところ本屋へ行く気があまりしなかったのであるが、岩波文庫を一二冊と思って行ってみた。そしたら意外と買えた。岩波文庫以外に、新書二冊、バルガス=リョサ、マルチン・ルターなど。ゆたさんの教えてくれた細野さんの文庫本というのは、出版社も調べておかなかったのでわからなかった。また探そう。お昼前の閑散とした本屋さんというのはなかなか悪くない。京都にいたときは高野の二十四時間営業の本屋に、夜明け前に行ったりするのも好きだった。で、これも二十四時間の向かいのミスタードーナツに入ったりして。

プログラミング本も買いたいのだけれど、これというのがなかなかない。素人で遊べるプログラミング本というのがないものか。いまはやりの機械学習の本(Python 本が出版ラッシュである)を買うという手もあるけれど、人工知能はいまひとつ興味がないのだよなあ。何かこれにプログラミングが必要ってわけではないので、題材を探すのにいつも苦労する。でも、好きなんです。ヘタの横好きみたいなものである。まあ、レヴェルを上げないとおもしろいこともできないってことなのだよなあ。いまは計算機理論とかアルゴリズムに多少興味がある。

ああ、気持ちのよい日和だ。昼寝でもしたい気分。

夕方、老父から電話で畑のオクラを採っておいてくれというので、素手で採ったら失敗だった。剛毛が親指に刺さっていまでも少し痛い。まさか毛がこんなに剛いとは。軍手をして採るべきだった。それから、毛虫というか、緑色のイモムシ君もいたね。邪魔だったので枝を折り取って向こうへ行ってもらった。

図書館から借りてきた、W・G・ゼーバルト『目眩まし』読了。鈴木仁子訳。読み始めてこれが面倒な小説であることはまあ気づいた。しかし、本書に仕掛けられた罠のどれくらいに自分が気づいたか、おそらくはほとんど気がつかなかったことであろう。まあ、スタンダールカフカ、そんなところくらいではあるまいか。だから、自分に本書が正確に読み取れていないことは明白である。ただ、著者の過去への偏執に多少うんざりしながら読んだことは告白しておこう。まったく、文学を楽しむ態度ではない。なお、いつもながら翻訳はすばらしい。自分がゼーバルトを読むのは、この翻訳ゆえと言っても大きく外していないだろう。

目眩まし (ゼーバルト・コレクション)

目眩まし (ゼーバルト・コレクション)