津村記久子『これからお祈りにいきます』 / 坪内祐三『東京タワーならこう言うぜ』

晴。

音楽を聴く。■モーツァルト:ピアノ・ソナタ第十四番 K.457(クリストフ・エッシェンバッハ参照)。


モーツァルトの大ミサハ短調 K.427 で、指揮はローレンス・エクィルベイ。知らない指揮者なのだが、すごい演奏でしんどかった。しかし聴き応えがあったなあ。すばらしい。


バッハのフランス組曲第三番 BWV814 で、ピアノは Evgenia Rabinovich。

昼からプールへ行ったら、機械の故障で当分お休みだって。

モーツァルトの Große Messe を聴いたせいか、下らない領域をぶちぬいた。やれやれ。
夕方までゴロゴロする。

図書館から借りてきた、津村記久子『これからお祈りにいきます』読了。「サイガサマのウィッカーマン」と「バイアブランカの地層と少女」収録。初津村記久子。前者がかなり変った小説だったので驚いたが、後者はふつうの、なかなか素敵な小説だった。しかし、小説の凄みは前者にある。高校生の少年が主人公であるが、その苛立ちが文体ごと伝わってきて、こちらまでイヤな気分にさせられるくらいなのがすごい。ふつうっぽいのにこれほど読みにくい文章もひさしぶりで、ちょっとこれは発見というくらいだった。主人公の住む町は「サイガサマ」というヘンな宗教に没頭していて、それに纏わる話という体裁になっている。とにかく少年の苛立ちぶりがいやらしく、なかなかここまでは書けるものではないと思った。しかしラストはポジティブで、それも自分には好ましい。しかし二作とも、著者は女性であるのに少年の気持ちがよくわかるのだなと思った。僕はここまで、女の子の気持ちはわかりません。うん、もっと読んでみたい小説家だな。

これからお祈りにいきます

これからお祈りにいきます

図書館から借りてきた、坪内祐三『東京タワーならこう言うぜ』読了。

東京タワーならこう言うぜ

東京タワーならこう言うぜ

早寝。