双対パッポスの定理/芦奈野ひとし『ヨコハマ買い出し紀行 1』/須賀敦子『塩一トンの読書』

晴。寒い。
大垣。ミスタードーナツ大垣ショップ。クロワッサンマフィンチョコアーモンドうまかったです。
BOOK OFF大垣バイパス店。「ブ」は久しぶりだなあ。買おうと思えば幾らでも買えるけれど、8冊1368円にしておいた。須賀敦子さんは文庫版全集をもっているのだが、本についての文庫本を買う。
昔のマンガを読む。

ヨコハマ買い出し紀行 1 (アフタヌーンKC)

ヨコハマ買い出し紀行 1 (アフタヌーンKC)


パッポスの定理ですが、昨日挙げた図とちょっとちがいます。上の白い線上の点の並びが入れ替わっているのですね。しかしパッポスの定理が同様に成り立っているのがわかると思います。

次は「双対パッポスの定理」です。パッポスの定理の「点」と「直線」の役割が入れ替わった定理が成り立ちます。すなわち、(赤い)2点を通る(グレーの)6本の直線を考えます(これはパッポスの定理の、2直線上の 6個の点に対応します)。そして、6本の直線の(青い)6個の交点を通る、(白い)3本の直線が得られます(パッポスの定理なら、6本の直線の 3つの交点)。その 3本は(緑の)1点で交わります(パッポスの定理なら、3点が 1直線を通る)。

このように、射影幾何学は「点」と「直線」の役割を逆にしても成立する(双対的な)幾何学なのです。
射影幾何学入門―生物の形態と数学

射影幾何学入門―生物の形態と数学


須賀敦子『塩一トンの読書』読了。きれいな文体。須賀敦子絶賛がデフォルトになっている現状は正直言って自分には疑問でないこともないが、まあしかし自分などに須賀敦子がわかる筈はないのかも知れない。もしかしたら人畜無害なことばかりを書いている須賀敦子が、毒のある文章をもっと書いたかも知れない、そんな須賀の文章をつい探したくなる。それにしても、須賀敦子がどこかで関川夏央と繋がっているのはおもしろいことで、本書に収められた関川夏央への書評はぐいと文章に引き込まれた。それにしても文学の世界は無限で、自分はその波打ち際で波と戯れているにすぎない。どうしてこう世の中に小説が溢れているのか。どうでもいいと思いつつ、つい愚かで旧弊な教養主義で読んでしまう。須賀敦子の文学世界は、そういうものとはちがうわけである。まあ、何と言ってもオシャレであるし。よく考えたら、このところ小説は殆ど読んでいないね。僕はそれほど小説が好きではないのかも知れない。自分の信用する高橋源一郎さんは、小説よりおもしろいものは存在しないと述べておられる。そういう境地に至りたいものである。

日本が没落しようがどうでもいいとかほざいている自分だが、やはりそうばかりでもないようだ。自分の10代のときは何でも日本がいちばんだった(とは言いすぎか)から、やはり日本の没落はさみしい気もする。
ノーベル賞候補の日本人研究者はなぜ中国と韓国を目指すのか
僕らの世代がもっと没落せしめるのだろうな…。