『寺田寅彦セレクション II』

晴。
うーん、また喉が痛い(位置がちょっとズレた)。今日はおとなしくしていよう。
音楽を聴く。■バッハ:平均律クラヴィーア曲集第一巻第十三番 BWV858〜第十八番 BWV863 (ヒューイット、参照)。■モーツァルト交響曲第三十四番 K.338 (ムーティ参照)。ムーティのせいかモーツァルトのせいか、ぬるぬるでちょっと気持ちが悪かった。終楽章はなかなかよし。■ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第十六番 op.31-1 (ギレリス、参照)。これって変な曲だよな。謎な感じ。

体調が悪くて、昼間はずっと寝ていた。
図書館から借りてきた、『寺田寅彦セレクション II』読了。寺田寅彦は自分には懐かしい文筆家である。学生の時だったか、岩波文庫の六冊本(だったかな)は全巻揃えて、愛読したものであった。自分には寺田は文系と理系の理想的な綜合者であるわけではないが、日本近代文学のエッセイの大家として、また極めて自由な理系的精神の持ち主として懐かしい。本書では自分は、漱石の追憶に涙腺がゆるんで仕方がなかった。また、論説としてもこの時代に、既にこんなことを言っているのかと驚くところも多数あった。東日本大震災についても、寺田の文章は基本的なことはすべて指摘しているのである。先見の明というも愚かであろう。結局、我々は寺田の指摘を生かせなかったわけである。いや、そうだな、こういうことも大切であるが、つまるところは自分は寺田寅彦の文章が好きなのだ。自分の原点は日本近代文学にあることをまたしても確認することになった。

寺田寅彦セレクション2 (講談社文芸文庫)

寺田寅彦セレクション2 (講談社文芸文庫)


今日のアップデートで、Linux Mint 17.2 に Ruby 1.9.3 が標準で入った。PerlPython は既に入っていたのだけれど、これで Ruby もか。Ubuntu ではどうなんでしょうね。