鈴木正崇『山岳信仰』

晴。
音楽を聴く。■テレマン:序曲変ロ長調TWV55-Es1(ペイエ、コレギウム・インストゥルメンターレ・ブリュヘンセ、参照)。■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第十二番op.127(ブッシュQ 1936)。古めかしいからつまらないとかいうことは、まったくない。むしろ新鮮。■ブラームス:チェロ・ソナタ第二番op.99(ロストロポーヴィチ、アレクサンドル・デジューヒン、参照)。
2015年初夏・夏_5
昼から県営プール。暑くなってきたので、泳いだ後のポカリスエットが身に沁みる。

鈴木正崇『山岳信仰』読了。取り挙げられている山は、出羽三山大峯山英彦山、富士山、立山、恐山、木曽御嶽山石鎚山修験道に関する話題が主だが、それ以外にも幅広く詳しい記述がある。山岳信仰は、古来からの信仰に仏教がミックスされたものが多く、またそれ故、明治の廃仏毀釈が古来の形態を破壊した例がこれほど多いとは、知らないことであった。いずれにせよ、日本の古くからの信仰で、死者の魂は山へ行くというものがベースになっている。本書の内容は、自分の知らないことがとても多かった。修験道山岳信仰自体が、庶民から多少縁遠くなってきているのがその理由のひとつかも知れない。それでもなお、山を神秘的に感じることは、現代人も失ってしまったわけではないであろう。自然への感受性につながる、これは意外と現代でも大切な信仰なのではないかとも思われる。

山岳信仰 - 日本文化の根底を探る (中公新書)

山岳信仰 - 日本文化の根底を探る (中公新書)