確率の加法定理

確率の加法定理の証明がおもしろい。

E, F を確率事象とするとき、
  

(証明)まず、確率事象の族 {E1, E2,…, En} が排反ならば、
  
なる定理を認めておく。
まず、
   
と置けば、明らかに
   
また、
  
       
       
より族 {E1, E2, E3} は排反である。一方、
    
     
     
であり、かつ
   
   
となる。よって、上の定理より
   
      
である。(証明終)
 ただし、途中 を使った。集合の演算をゴリゴリやるだけで、証明できてしまうのがミソ。
 ちなみに、E, F が排反とは、E と F の共通部分が空集合であるということ。集合族が排反とは、そのどの二つの元も排反であるということ。


確率論入門 (ちくま学芸文庫)

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