晴。
早寝してやたらと寝た。どれだけでも眠れるな。
音楽を聴く。■バッハ:パルティータ第六番(ワイセンベルク、参照)。音はじつに美しいが、強引でめちゃくちゃなバッハだ。バッハはほとんど素材にすぎない。しかし、聴いているとこういうのもアリかと思えてくるから、妙である。■ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第十番op.118(エマーソンSQ、参照)。圧倒的な傑作である。ショスタコーヴィチの音楽はまだ伝統的な調性音楽の枠内で書かれているけれど、その内容からすれば、もっとも二十世紀を象徴する音楽と云っても過言ではないだろう。いや、その射程は二十一世紀にも及んでいるのであり、二十一世紀がじつは隠れたファシズム、隠れた全体主義の時代であることを教えてくれるかのようだ。もちろんこの音楽は、完全に純音楽であり、弦楽四重奏曲としてもベートーヴェンと並んでこのジャンルの双璧であるが、にも拘らず、政治への連想への誘惑が断ちがたく感じられるくらいである。クラシック音楽をここから聴き始めるという選択もあり得るだろう。また、このエマーソンSQの実力にも感嘆させられることを記しておこう。
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エリック・サティ『卵のように軽やかに』読了。副題「サティによるサティ」。自分はサティはあまりというか、殆ど聴かないのだが、決してキライなわけではない。サティ自身、「音楽鑑賞」などと云うものの対象であるとしたら、苦笑いでもしたのではないか。むしろ、サティのある種の音楽は、BGMとして使った方が、サティも喜ぶかも知れないのである。現代的なオシャレの典型なのだから。しかしこれはもちろん書物であり、それも相当にシャレた本だ。物書きとしてのサティも、ちゃんと成立しているのだから多才である。しかしドビュッシーを絶賛し、ラヴェルを酷評しているのは興味深い。確かにサティらしい評価であるような気もするが。翻訳もまたシャレているので、音楽も文学も好きな人は、読んでみて損はないと思う。
卵のように軽やかに: サティによるサティ (ちくま学芸文庫 サ 32-1)
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「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」を観る。最初のTV版とどれくらいちがうのかはわからなかった。ストーリー展開はだいたい一緒な気がする。絵もどれくらいちがうのか、うろ覚えだが、これは驚くほど、信じられないくらい綺麗だった。最近は映画の類を観ていないせいか、ものすごく刺激が強くて、観終わったらもうフラフラ。確かに日本のアニメはすごいことを納得させられた。自分はヤマト、ガンダム、マクロス世代で、これらは確実に観てきたが、エヴァンゲリオンはまったくオタク的に物凄いものですなあ。しかし、何度も書くが刺激が強くて、そりゃこんなものばかり観ていたら、本なんか読まなくなっても不思議はない。視覚を異常に刺激する。ストーリーなんかはここに書く必要はないよね。ああ、疲れた。
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