佚斎樗山『天狗芸術論・猫の妙術』/穂村弘『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』

薄曇。
県営プール。

佚斎樗山『天狗芸術論・猫の妙術』読了。武芸書。内田樹の人を喰ったような解説がおもしろい。

天狗芸術論・猫の妙術 全訳注 (講談社学術文庫)

天狗芸術論・猫の妙術 全訳注 (講談社学術文庫)

穂村弘『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』読了。絵はタカノ綾。以前図書館で借りて読んだ(参照)ものだが、文庫化(遅すぎる!)されては買わずにはおれない。短歌の歴史の中でも、これほどの傑作は史上数えるほどしかないだろう。しかしこれ、二十一世紀になってから出たものなのですね。このポップでキュートな感覚は、陰鬱なゼロ年代にはそぐわないのだが。むしろ、二十世紀を締めくくる歌集だと捉えたい。著者は文庫あとがきで、「二度と書けない」本だと言っている。それはそうでしょう。若さと才能が爆発的な化学反応を起こさなければ、これほど革命的な仕事ができた筈はない。せっかく文庫化されたのだから、皆読みましょう。
三次元のラプラシアンを力ずくで求めるやり方を、メモ用のHPに載せようと思い、計算しつつHTMLを書いていたのだが、あまりにも複雑で面倒であり、半日やっても完成しなかった。そのうちに、また codecogs が不安定になるし…