内田樹、高橋源一郎『沈む日本を愛せますか?』

2013年秋・冬_43晴。
音楽を聴く。■テレマンオーボエ協奏曲ホ短調(ホリガー)。テレマンは初めて聴く。なかなか。同時代的には、バッハより人気があったのだった。■オネゲル弦楽四重奏曲第二番H.103。■シューベルト:ピアノ・ソナタ第十五番D.840(未完)(ブレンデル)。■ラヴェル:ラ・ヴァルス(アルゲリッチ、ティエンポ2011Live)。■ブラームス:ラプソディop.79-1(アルゲリッチ)。
古書で、岩波講座「基礎数学」全24巻、落手しましたよ! 日本の古本屋サイトで、海月文庫さんから買いました。あんまり安かったので(10,000円+送料)、ポチる誘惑に勝てなかった。箱はかなり焼けているが、中身はきれいであり、それも第三次刊行なので分冊がバラバラになっていない。これはいい買い物だったと思います。それにしても、全集とか組物の最近の古書価の安さといったら…

図書館から借りてきた、内田樹高橋源一郎の対談集『沈む日本を愛せますか?』読了。雑誌「SIGHT」の連載を単行本化したもので、初出は最初が二〇〇九年七月、最後が二〇一〇年十一月、自民党の大敗北・民主党の圧勝での政権交代から、東日本大震災の直前まで、ということになる。自分の好きな両氏の対談なのだが、じつにいい加減で中身のないところと、ハッとさせられる洞察が混じり合っている。だいたいにおいて読む価値はなく、途中から斜め読みしたが、小沢一郎論はなかなか読ませた。この時点でのこの洞察は、さすがだと思う。一方で、自民党はもう復活できまいという予想は外れた。しかし、この時期はまだ対談の調子が明るい。今では、内田樹高橋源一郎も、こういう調子ではない。その分、絶望度が深まっているのかなと思う。続編もあるので、読めばどうだかわかるが。

沈む日本を愛せますか?

沈む日本を愛せますか?