晴。
木山捷平『落葉・回転窓』読了。副題に「木山捷平純情小説選」とあるが、上手く言ったものだ。純情、そう、幼い頃の微かな恋心とエロティシズムや、身も蓋もなく露骨なようで、純真だったり、そうそうわかるな、と思わせる短篇揃いだ。男盛りを過ぎた侘しさに、女が積極的になったり、何なり、そんなのもある。男女を問わず、子供の頃に淡いエロティシズムを覚えない者が、果しているだろうか。大人になると色々面倒なのだよね。それは愚行と煩悩の世界である。
そして笑い。上質なエロティシズムはユーモアをもたらす典型だ。じつに木山捷平って、なかなかいい小説家だよね。根強いファンがいて、講談社文芸文庫にたくさん入っているのもわかるのだ。
- 作者: 木山捷平
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/12/11
- メディア: 文庫
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「あるべき人生」という型が、弱者を苛み、強者を奢らせる。我々はそのような既成の型を、どうにかしてズラしてしまわないといけない。弱者は工夫しなければならぬ。型としての「文学」に、囚われてはならない。
「楽しい知識」というのは、現在でも可能だろうか? むしろ(原語では同じだが)「華やぐ知恵」の方がいいか?
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山下達郎 --LOVE CELEBRATION
達郎の中でも、自分には最もカッコいいと思われる曲のひとつ。でも、どこかで言及されているのを見たことがない。また『GO AHEAD!』で、ここから「Let's Dance Baby」に繋がっていくのも痺れるのだ。