サマセット・モーム『女ごころ』

晴。
サマセット・モーム『女ごころ』読了。原題「Up at the villa」。まったくモームは侮れない。通俗といわれようが、お話の魅力をたっぷり味わわせてくれる。よく云われるように、モームの人間観察はどことなく皮肉で、苦いものではあるが、それは小説に、ピリッとしたスパイスを与えてくれることになるのだ。最後の一行に向け、話が正確に収斂していくのが見事である。

女ごころ (新潮文庫)

女ごころ (新潮文庫)


自分のことは棚に上げていうのだが、今って本当にクリエイティヴな時代でないよね。この点で、細野晴臣氏に同意する。スケールが小さくて、あったところでちっぽけなオリジナリティしかない。ぶっ飛んだ仕事というやつだって、仲間内のあまい評価でしかない。もう本当に自分のことは措いていうので申し訳ないが、うんざりして叫びだしたいくらい。って、何様ですよね。カンディードではないが、まず自分の畑を耕すか。